- 1.試合の感想
- △ホームはいまだ未勝利
- 2.「ボール継続」サッカーを本格的にスタート
- △「ボール継続」の意味
- △完成度はそれなり
- 3.立ち位置と動き方の整理
- 4.金子雄祐がすばらしい
- 5.森田凛はあと少し
- 6.課題(得点力)
- 7.おわりに
1.試合の感想
大雨の試合です。0−1で完封負け。
水谷(昨オフ、奈良クラブから移籍)の個人技と
サポートプレーヤーの使い方。セットプレーも精度が高い。
攻撃力では、今までの対戦相手でも上位かな。
最初の10分で点が取れなかった(なら、どこで点を取るんだ)のが
この日のすべて。
先制点を取ったあと、ボールを保持しながらじっくり攻めれば
たまにディフェンス→普通に守る→ボール回収→時間をかけて攻撃→たまにディフェンス
で終わってた。
失点を減らすには、相手の攻撃(特に、水谷がボールを持つ回数)を
減らすのが手っ取り早い。
△ホームはいまだ未勝利
水谷にやられたのもあり、サポーターには評判が悪いようですが
めっちゃ良くなってるよこのチーム。
ここ2〜3試合で急によくなった。
思い出してください、一か月前の奈良クラブを。
ヴィアティン三重に負けて(5/16)、6連敗。監督来日の目処も立たず
いい要素が何もない状態で天皇杯ウィークでした。
この日、青森相手に決定機を何度もつくり、
(私の目には)互角で戦えるところまで来ました。
何より、「エコノメソッド」に必要なピースが
順番にはまってきました。そっちに感激しました。
気がついたら「すごく強いチームになって」ますよ。奈良クラブ。
この試合に関しては、良くなった部分を書いた方が
(少なくとも私の)ためになると思います。
なので「はまったピース」の話だけ。
2.「ボール継続」サッカーを本格的にスタート
「DFラインでボールを奪ったら、何が何でもボールを継続」
この試合でできるようになりました。
今までは、すぐにクリアして敵ボールになってました。
(エコノメソッドはそういう戦術ではない)
「すぐにクリア」するから、敵の攻撃が続いてたんですよ。
タッチに出せば相手ボールのスローインだし、フィールド内でも回収されて
ずっと相手ボールのまま。
青森の最初の10分がそうです。怖いですよね、あれ。
「ボールを支配して勝つ」って、この状態です。
「キーパーからはショートパスで順に繋ぐ」もそう。
キーパーからのロングボールは試合終盤くらい。
GKからMFまで、ビルドアップでつなげるようになりました。
「クリアしない」「ボール継続」は
できれば開幕までに実現して欲しかったんですが
まだ10試合。22試合残ってるので、何とかなるでしょう。
△「ボール継続」の意味
ゴール直前まで押し込まれてても(たとえボックス内でも)、
4バック&GKがショートパスを続け、攻撃態勢まで持って行きます。
クリアも、大きく遠くへ飛ばすんではなく、
味方のいる方へのミドルパスにします。
去年(J2時代)の徳島、今年のJ2新潟の試合を見たら
感覚がわかると思います。
自陣ボックス内でGKと敵FWが1:1、
トラップした3m先のCBへパス、ボランチに繋いで…と
取られたら即失点の場面でも、ボールを継続します。
(たまにキーパーがトラップミスして失点する)
今までやらなかった(できなかった)理由はだいたい分かります。
出せる状態じゃない(敵のプレッシャーがきつい)か
出す先がない(味方がそこにいない)か
出す先はあるけど見つけられないか
(おそらく2が主な理由)
△完成度はそれなり
この日も、味方へのミドルパスが相手にダイレクトで渡って
突然ピンチになる場面がありました。
最終ラインでのパスも、何度かボールロストしてました。
ただ、ようやくチャレンジしました。
チームの基本戦術なのに、試合でやらないと一生上達しない。
もちろん「継続できそうな相手だった」というのも、大きな理由です。
いつかは忘れましたが、
前線でのプレスがきつかったので試合途中からボール継続を諦め、
キーパーがロングキックを蹴ってた試合がありました。
味方へショートパスなんて余裕ない。
前で取りにくるか、持たせてくれるかによって、
保持しやすい、しにくいはもちろん変わります。
VSラインメール青森 0-1
— 平松 遼太郎 (@taro4_1) 2021年6月20日
勝ち点3が遠い。
それでも自分たちを信じてブレることなくやり続けるしかない。
人間万事塞翁が馬。
必ず好転すると信じて。
雨の中応援ありがとうございました!
#奈良クラブ pic.twitter.com/eQzV4Xoipe
この試合、何度もボール取られてても、
クリアせずに根気強くボールを繋いでた。「自分たちのスタイルを」という話は何度も聞いてました。
口で言うのは簡単ですが、失敗したら即失点の場面で
なんどもチャレンジした。不完全でも一試合通したのは、大きな意味があります。
こうして一つずつピースを集めて行って、
勝てるチームに変わっていくのでしょう。
今年の奈良クラブは。
ゴール、完成形への道筋が見えた。
目的地へ近づいてる。そう強く感じました。
それが、ラインメール青森戦の、私に取っての意味です。
結局負けた。監督来ても弱いままじゃん。
その通りなので反論はしませんが、
その通りなので反論はしませんが、
弱いチームが強くなる過程は、めったに経験できませんよ。
(今年、別のスポーツで経験しました。週末が来るのが楽しかったです)
3.立ち位置と動き方の整理
すごく良くなってた。
重なってる選手、なぜそこにいるか分からない選手がいなくなった。
必要な場所へ、スペースに向けてまっすぐ走っていってる。
これを半年くらい続けたら
声を出さなくても選手全体の配置とボールを動かす順序が
チーム全員に共有される。
桑島がトップ下、長島滉大が右ウイングで固まったみたい。
桑島はスペースを見つけるのがうまいし(シーズン序盤より良くなってる)
1:1で崩せる。中で使った方がいいかなあ。
出番が減ってるのは
「他の選手にも(求められる動きが)できるようになった」から?
4.金子雄祐がすばらしい
前回の観戦(2週前、FC刈谷戦)とは別物。
家で見てると失敗シーンしか記憶になかったのが
担当するスペースが広いのと、ボールへの反応が早いので
全部に対応するのは無理です。
例えが野球になりますが、守備範囲の広い選手は
「ボールに追いついてグラブに当てる=エラー扱い」です。
この試合も、1:1で抜かれる場面が目立ちましたが
彼が抜かれてもチームは全員納得してるんじゃないか。
5.森田凛はあと少し
立ち位置がいい、ボールを回収できる、体が大きいのに加え
彼には「ミドルシュートを打つタスク」が与えられてる。
(おそらく、ミドル打てる選手が他にいない)
毎試合3本はミドルを打って欲しい。全部外れてもいい。
枠内(かその周辺)に飛べばDFが外へ出てきます。
ボックスが空くので、あとは浜田幸織の出番だ。
6.課題(得点力)
エコノメソッド(攻撃編)は、
ボールをゴール前まで運ぶ公式・例題なので
ゴールを取るのは、普通のフィニッシュです。
ドリブラー、スルーパスを出す人、セットプレーのキッカー、
ボックス内でヘディングする人、ボックス内でシュート打つ人、
DFの裏を取れる人で7つ。
5つ以上の要素、できれば全部が欲しい。
(現有戦力でも、できる選手もいます)
夏の補強は、どのチームもFWを欲しがります。
どれくらいの選手が取れるかは分かりません。
トップ下かボランチを獲得して桑島を最前線に回すのが
ありうる線かも知れません。
7.おわりに
帰りの鴻ノ池。
試合中の激しい雨は、すっかりやんでいました。
三重戦、6連敗目は文字通り「最悪」でした。
大雨もやみました。晴れ間がでるまでもうすぐです。