4位浮上
6試合勝ち点11で暫定4位。ここまで順調です。しばらくこのままいけるでしょう。
基本フォーメーション
3澤田、41森田が初スタメン、6中山はWBでの初出場です。41森田は前線の運動量で、3澤田は25神垣投入までの最終ラインのカバーを頑張りました。
ルヴァン・FC東京戦から中2日。スタメン、ベンチにも、ルヴァン組が多くいました。
カップ戦のような戦い方です。抜擢されたメンバーは、ルヴァン組投入まで試合を作り、後半勝負。今日こそカップ戦の戦い方になります。
得点シーン
1点目
ファール後、FKを「すぐにリスタート」からハイライトが始まっています。得点できた最大の理由は「すぐリスタート」です。
ロングボールはクイックで入れる。70川谷へ
クイックリスタートを終始狙っていたのは、奈良ディフェンス陣のスタミナに問題がある(敵陣でプレーしたい)、相手センターバックを消耗させたい、高さで負けてる(セットしてロングボールを入れると、ボールを確保できない)あたりが理由。
アクチュアルプレーイングタイムは59'29。ホームゲームだと55分前後になるので、長い方です(ちなみに前節・相模原戦は61'54。相手の戦い方とスタジアム運営によって変わります)。
群馬の3バックは全員でかくて(右37:182cm、中央22:181cm、左6:184cm)、J3では平均身長が最大(か少なくともトップ3に入る)だと思います。左サイド、37番が大きくて走れないタイプだったので、70川谷、17田村翔太を当てて、地上戦で勝負してました。最初の1点はそれです。
攻撃的にしたい、ハイラインにしたい(=カウンター時のカバー力、走力が必要)のは想像できますが、今日の3人はどちらかというと「構えて守る」向けで、前に出て、後ろをケアするには穴が多いように見えました。失点が多い(この試合は3失点:6試合11失点)のは、戦術と編成が合ってないように思います。
もう一度どうぞ。
失点
15岡田慎司からGK
狙っていたのは斜線の部分。WBの裏、右CBの横で、17田村翔太が拾って、速攻。飛距離でいえば届きますが、弾道の低いボールを蹴ってる(逆風なので)のを考えると無理があります。70川谷の手前のエリアに蹴った可能性もあります。70川谷は、敵がボールを確保するのを見てとみて自陣に戻ったようで、このエリアでボールを回収する意図はなかったようです。
裏狙いなら岡田慎司の判断ミス、70川谷狙いならミスコミュニケーションです。
中田サッカーで一番分からないのが、GKのターゲットが常に「3トップ」で、ターゲットは17田村翔太168cmや23岡田優希172cmです。小さい選手を狙った結果、競り負けて、相手にボールを渡しています。今日の後半は、GKからのボールロストでずっと攻められてます。フォーメーションを崩したくない、左右どっちに蹴るば目的達成なんでしょう。
9酒井178cmはポストプレー(ロングボールを当ててマイボールにする仕事)ができますが、今季は調子がよくないので、あまり出場していません。20國武180cm、25神垣178cmなどは、そこそこサイズがありますが、ターゲットになる回数は、7田村亮171cmの方が多い。中盤の選手はポストの練習をしてないからだと思います。
相手8山内のターン&パスがうまい。8山内は昨年まで2シーズン八戸でプレー。J3→J3の移籍で、うちの選手とレベル差はありません。
映像で見るとインパクトがありますが、ペナルティエリア内、ペナルティアークの少し外。奥のサイドなので距離感が分かりづらいのですが、選手はばらけてます。
早めに打ってキーパーのタイミングも外してます。1回シュートして1点取ったのはすごいですが、裏を取られたときは(ほぼ)フリーでシュートを打たれるので、毎回ゴラッソです。
13都並の寄せが遅い、というのもありますが、FC東京戦で消耗した後なので要求するのは酷でしょう。もう一度どうぞ。
2点目
「縦に速いサッカー」な1点でした。25神垣からのロングボールに
17田村翔太がヘディング、40吉村へ。さっき身長のことを言いましたが、DFがついてない状態なら17田村翔太はヘディングは上手です。180cm前後のディフェンダーが1:1でつかれると厳しい、という意味です。
このシーン、左の37番がオフサイドライン、22が後方から3人目(キーパーを除くと2似目)です。この時点で前線が2:2。あとは連携して打つだけ。40吉村のクロスもドンピシャでした。もう一度どうぞ。
3点目
14中島が20國武にパスした瞬間。23岡田優希の場所に注目してください
シュートした瞬間。独走、キーパーと1:1だ、と判断すれば、隣で併走+パスをもらうで1点取れます。点になりそうなタイミングで全力を出せるか、はストライカーの一番大事な能力です。もう一度どうぞ。
感想
しんどい中、よく頑張りました。強い勝ち方でした。
試合終了
— ザスパ群馬/THESPA GUNMA (@OfficialThespa) 2025年3月23日
🏆明治安田J3リーグ 第6節#奈良クラブ 3-1 #ザスパ群馬
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ボール保持率は低いですが、積極的に攻めていたとみなさん思うでしょう。「相手にボールを持たせる」のは「攻撃」です。
最初がマイボールでも敵ボールでも、シュートできれば一緒です。ボール保持率はボールを持ってからシュート/ボールロストまでの時間で決まります。「ボールを持ってるか」と「攻撃・守備」は違う概念ということで、「ボール保持・非保持」と分ける人も多いです。
相手にボールを持たせる(ボールを取ってカウンターするのが目的)と、保持率が45%前後になります。今年のサッカーなら適正は53±3%くらい、40%を切ってるのは疲労のせいです。
ザスパ草津の沖田監督は、24年までコンサドーレ札幌のコーチ(「実質ヘッドコーチ?)で、攻撃的サッカーを目指しています。
13都並優太
(Q連戦でメンバーも替わっていることもあって、立ち上がりはややプレスの効きも良くなかった?)
そうですね。あとはシステム的なところでかみ合わせも悪かったところもあって、途中からマンツーマン気味にやり出してからプレッシングで僕らの良さが出ましたけど、最初はキツかったですね。体が重かったのもあって。ただ、そこをみんなで、総力でくぐり抜けていけたのは次につながるかなと思います。(傍線筆者)【公式】奈良vs群馬の試合結果・データ(明治安田J3リーグ第6節:2025年3月23日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
コンサドーレといえばマンマーク。1:1の勝負にフィールドの10人が全員勝てるなら最強です。今日の奈良クラブは、失点した後からマンマークに近いプレスに変えてます。
右サイドの起用法
※フォーメーションは適当です。
今季、最終ラインから40吉村に繋いでクリア、というシーンをよく見ます。これ、僕は「ゴールキックの代わり」という意味と、チャンスメークの、2つの意味があると思っています。
吉村はプレッシャーがかかった状態でも「クリアボールの蹴り分け」ができるので、単純な(遠くに飛ばすだけの)クリアと、ディフェンダーのいない場所へのクリアのどちらもできます。蹴った場所に17田村翔太を走らせれば、マイボールにできます。
FC東京戦、群馬戦と、右サイドに9酒井を起用しました。40吉村が右サイドの裏に蹴ったボールを、ポストプレーをして欲しいんだと考えました。「でかいフォワード」がいないと、ゴールキックの的がありません。他の候補がいない(11百田も一応できる)ので、速く調子を上げてきてもらわないと。9酒井も17田村翔太もサイドの選手じゃない(酒井はCFが適正)ので、ポジションの兼ね合いです。
うちは(前、後とも)サイドの選手が手薄なので、今はサイドに回しています。40吉村がいるので目立ちませんが、右サイドで質の良いクロスを蹴れるのは、彼だけです。
お久しぶり
ザスパ草津の岡山一成ヘッドコーチは、「J1・ベガルタ仙台戦で決勝点」、当時のチームリーダーです。今回、取り上げているメディアはありませんでした。11年前だから、当時の記者が残ってないのかな。
14年はシュナイダー潤之介(長野GKコーチ)、塚本翔平(U-12コーチ)が在籍、岸上和樹(GKコーチ)が翌15年から所属します。
もう一人、群馬44船橋勇真。途中出場で右WBに入り、何度も崩していました(トイメンは生駒)。
船橋は23年長野に在籍。奈良クラブのJリーグ初勝利時(第3節)以来、2年ぶりの対戦です。23年オフに個人昇格し、J2群馬に移籍しました。以下は当時の奈良クラブのスタメンです。
両試合ともスタメンだったのは2名(9酒井、5鈴木、ベンチに15岡田慎司、13都並)。23年長野戦のスタメン11人のうち、7名が退団。選手がかなり入れ替わったのが分かります(もちろん、群馬戦がターンオーバーという事情はあります)。
奈良クラブ 2023 マッチレポート | 3月19日 vs 長野 | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
14年(関西リーグ1部)は大昔ですが、Jリーグ初年度(23年)も、すでに昔の出来事になりました。25年シーズンが、数年したらどう記憶されているのか、楽しみです。
アンケート実施中
まだの方も、ぜひご協力ください。今後の運営の参考にします。アンケート募集はこの記事で終わりです。
リンク集
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— Lemino|レミノ (@Lemino_official) 2025年3月25日
2025明治安田J3リーグ
第6節 #レミノ が選ぶ推しセーブ⚽
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今回は…#奈良クラブ の #岡田慎司 選手👏
試合の流れを掴んで離さない!
重要なセーブ🙌
試合の振り返りはこちらからどうぞ!
>> https://t.co/Wrl0D1qzze@naraclub_info@ShijiOkada pic.twitter.com/vj6rKSPg4m