奈良クラブを見守る新米サポーターの日記

大阪在住サポーターの観戦メモ。2019年から応援しています

"対策されてるから仕方ない"でこの先28試合戦うのか(ホーム・FC岐阜戦)(2025年第8節)(25.4.5)(192)

得点シーン

得点

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前半はプレスがきつく(というか、パスの出す先を読まれてた)、敵陣で前向きにプレー出来ない。15岡田慎司→40吉村→22生駒→25神垣と繋ぐ。25神垣のパスがうまい。

17田村翔太にボールが入った瞬間、相手22(サイドバック)がぴったりついてます。これだと前を向けない。ボールが入った時点で、相手のマークは100点だと思います。

 

「流動的なビルドアップ」ってほぼ定型化されてます。

3トップの1〜2人がWB・ボランチのどちらかの位置まで下りる

→空いたスペースに○○が上がる

上がる選手がいなければ、前線に人が足りなくて攻撃できなくなります。

抜けたのは、トラップが大きくなったのと、その後のターンに相手22がついてこなかったのが原因です。「狙ってやった」というより、たまたま収まらなかった→相手がついてこなかった→抜きにかかった→うまくいった、ように見えました。このエリアなら、ダメ元でもチャレンジするのが推奨です。

 

17田村翔太は足下の技術があまり高くない(止める蹴る収める、ショートパスの精度)ので、もし40吉村なら一発でボールを納まってたので、25神垣にボールが戻ってました。

実況アナ「いいターンです」 今日の実況はすごくよかった。

次は「追い越す動き」の話です。フォワードがパスを繋ぐため下りてきたら、誰かが上がります。画面右側にスペースがあるので、そこに40吉村が上がります。

 

32ユも40吉村がスピードでちぎるタイプじゃないので、ボランチ(14賢星、41森田)が縦に上がる場合が多いです。39嫁阪がいた頃は、ワンツーかドリブルで前へ運んでました。

 

前半に左サイドの連携がうまくいってないのは、23岡田が前を向けてないのと32ユがランニングしてくれないのが原因です。誰も追い越さないので、前に人がいない。移籍してすぐ起用してるので、連携が取れてないのが使う側の責任です。

17田村翔太→40吉村へパス

相手は4バックなので、CBは2枚です。手前のCBがいい選手、真ん中が普通のCBで、奥のSBはあくまでサイドの選手(ヘディングはうまい)。

 

僕たちは結果(クロス→11百田ヘディング)を知っていますが、40吉村はペナルティエリア直前まで来てるので、そのままでもフェイントを入れても枠内にシュートが打てます。

 

このシーンをよく見ると、岐阜DFが3人とも40吉村(ボール)しか見てません。3:3の同数で相手選手の位置が見えないと、ゴール前でで勝負できるタイプは狙うところ。

11百田が一度死角に入ってから、手前に飛び込みました。41森田は、相手3(一番手前)を外に動かす意図だと思いますが動いてません。相手3はシュートブロックをしてます。

 

17田村翔太の動き、11百田の動きとも、見直す価値のあるシーンだと思います。あと2回くらいどうぞ。

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失点

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システムの問題です。誰が解説してもほぼ同じ内容になります。素人が言っても説得力がないんですが、何かの参考にしてください。

(ポイント)

マークの受け渡し

近い人がカバー

大事なエリアは専門家がやる

32ユがついてるのは、あとでゴールを決める選手(8荒木)です。

32ユが真ん中までついていって、左サイドにディフェンダーが誰もいない。パスが出た時点で14賢星が出て、32ユがサイドに戻ろう(今なら間に合う)。連携ができないうちはマンマークだけやらせる方針でしょう。

14賢星が余ってるのは、32ユがいてマークしてるように見えるからです。サイドを相手26が上がってきてるので、25神垣が外に出て、14賢星が相手16を担当(16西谷はかなりきつい相手で、14賢星だと対応がしんどい)。とにかく、「中央の選手には中央の選手」です。

相手26はラストパスを出す選手です。中は人が足りてる(CBは3人揃ってる)ので、一番近い選手が出ていって時間を稼ぐ。となると、25神垣がサイドへ。25神垣は中盤の選手なので、バランスを取る(人が足りないところへのヘルプ)のはできるはずだ

浮いてる選手(25神垣、16奧田)のどちらかが、入ってきた選手(相手8)につく。17田村翔太がいるが、フォワードを1:1で抑えるのは無理だと思う。

8荒木がフリーでヘディング。クロスを上げた選手(26)とも「フリーでびっくりした」と言ってます。

 

ディフェンスの中心人物(5大誠、13都並、8掘内)を外して急造CB(25神垣)が仕切ったら、そりゃそうなるでしょう。個別の判断ミスよりも起用した人間の責任です。「走れる」ってのは、守備のごく一部でしょう。シーズン38試合、ぜったいに持ちませんよ。

 

もう一度どうぞ。

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システム変更

基本フォーメーションです。11百田がスタメン、CF。左のボランチが41森田。FC岐阜は前節と1名交代(SB)で、前節と全然違う戦い方をしてます。

ポイントは3つ。

1)25神垣と相手CF(11佐々木)

岐阜がずっと裏抜け狙いで、何度オフサイドを取られてもいいから1点取ろうという方針。3野澤、10北、GKセランテスからの縦パスにタイミングが合ってて、おそらく準備をしてきた形。結果はオフサイド8で、裏抜けでの失点はゼロ。ここだけ見れば完勝です。

 

前半は神垣が守備しかできなくなり、攻撃でボールを持って上がることが見れなかった。奧田も終盤に珍しく消耗してた(失点あたりから、11佐々木の担当が16奧田に交代)あたり、相当に神経を使ったんだろう。

 

2)4バック対策

横に5人並ぶとの4人並ぶのとで、人と人との間隔が違います。それに4バックは、SBが上がった裏のスペースが狙い所。松本山雅、FC琉球と、同じ場所をせめて攻略してきました。

 

3)32ユ・イェチェン

クロスはJ2レベルで、左利きのキッカーとしても優秀、ですが「チームにフィット」「個人の課題」両方の意味で、まだまだです。大卒3年目です。いまのところ、フットボールIQを感じさせるプレーはやってません。

 

攻撃で23岡田優希との連携ができてないのが痛い。試合中に23岡田優希をトップ下か右サイドに移してます。

大卒→韓国・全北現代モータース(12チーム中3~4番目くらい)→愛媛→レンタル移籍

全北現代は、日本で言うと川崎フロンターレかサンフレッチェ広島くらいの実力です(韓国はACLエリートに3枠、ACL2に1枠あるので)。加入1年目のオフに愛媛FC(J2に昇格した初年)へ移籍。おそらく移籍金が発生してるので、即戦力扱いだったと思います。24~38節の15試合で9試合に先発。前半に怪我をしたんでしょう。

前半の形。23岡田優希に相手26がマークがついてるから、ボールが前に進まない。パスのスタート地点を変えないと無理(何度か戻して、25神垣の位置からスタートか、25神垣が動きながらパス)。グレーのあたりに誰か来て欲しい。32ユが動かんのと、25神垣が前に来れないので、候補は41森田。前半でたしか2回上がってきて、4甲斐と26大串の反応がなかった(釣れなかった)ので辞めてた。

 

これだと相手のSB1人でエースが動けなくなってるので、香車で飛車を足止めされてる状態

後半開始からの布陣。左サイドではどうせ連携できないので、岡田優希を中盤に持ってきた形。これ、試合中に自力でできんか。前節の八戸戦でHTに同じ修正をやってるからよ。

10分後の形です。SBが真ん中に、CBが一人ずれて、23岡田優希に一人つきました。(フォーメーションはかなり適当です)

なぜ「相手が10分そこそこで対応できた」かというと、前節の映像を見て事前に準備していたからです。岐阜の監督が丁寧にコメントしてます。

FC岐阜・大島 康明 監督コメント

(Q:奈良クラブは神垣選手のポジショニングによってシステムが変わっていたが、その対策は)

大島監督「3-4-3であったり、4-3-3、2トップ1トップ下など、奈良クラブさんが可変するのは分かっていました。自分たちの守備のオーガナイズの中に当て込んで、相手がどうきたら誰がどの役割になるのか、選手たちはしっかりと理解をしてプレスができていたので、それほど困らなかったなという印象です」

vs奈良クラブ – FC岐阜オフィシャルサイト

343が失点前(の基本フォーメーション)、433が失点後&押し込んでる時間帯、2トップ1トップ下が後半です。

 

相手の配置が分かってたら、こっちの選手を立たせる場所も決まるし、どこにプレッシャーをかければボールが詰まるのかも決められる。「一三の頭の中が読まれた」です。

sporteria.jp

 

感想

2戦続けて、守備で変なミスが出て失点しています。どちらも1-1だったので、守備の統率が取れていれば、どちらも勝利できていたかもしれません。

 

中田監督のレビュー→

https://x.com/NAKATA_ICHIZO/status/1908522652584796515

 

監督の言うように「リーダーシップを取る選手がいない」のは原因の一つですが、元々、監督の指示通り動くチームなのに、自分で決められるわけがないでしょう。「リーダーをわざわざ外しておいてそれを言うか」「じゃあリーダーを使えよ」というのが素直な感想です。

 

今年のキャプテン4人のうち2人がベンチスタート、1人は長期離脱中で、出場している1人はゴールキーパーです。ゲームキャプテンは、移籍後初めてキャプテンマークを巻いた選手。

 

13都並は、今季のパフォーマンスなら、何があっても毎試合スタメンだと思います。「替えが利かない選手」という表現通り、チームの士気が上がる選手で、複数ポジションを水準以上でこなせます。代わりに出てる、レンタル加入の選手が微妙な出来だから、余計にです。あと5鈴木大誠。戦術が変わって、完全に浮いてます。いくら郷土愛があっても、天皇杯しか使ってもらえないならオフに出ていきます。

 

二人とも、スタメンを外れてる理由は分かりますが、選手には「格」があります。怪我以外の原因で外していい選手とダメな選手がいます。戦術に骨格があるように、チームにも骨格があります。今年の采配(選手起用、戦術の振り切り方、猛練習鬼軍曹型の指導者)を見ていると、中が疲弊して崩れるリスクがかなり高いと感じます。

 

 

中田監督の言動を見て「似てるなあ」という監督が一人います。共感する人はたぶんいない(両方のチームが分かる人がいない)でしょうが、気になる人はリンク先を読んでください。勝てる監督、情熱的、監督選手間のコミュニケーションが少ない、選手に緊張を強いるタイプ、というあたりが共通点です。

「大変な情熱家で、若手の育成能力にも長ける。ただ、ベテランもルーキーも同じように扱うため、スター選手とのコミュニケーションがうまく取れないケースがある。余りに熱血漢過ぎて、次第にチーム全体を疲れさせてしまう」

 

 

リンク集

www.youtube.com

www.jleague.jp

sporteria.jp

note.com

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www.fc-gifu.com

www.football-lab.jp

sporteria.jp

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