得点シーン
失点(0-1)
キーパーにプレッシャーはかかってなかった。この状況でどっちに蹴るかの判断を間違えた(蹴る動作をミスしたというより)方のミスキック。画面右奥、16奧田に出していれば。
失点(0-2)
マークしても止まらないのが24西谷和希なので(凄さが奈良サポに伝わって嬉しい)。3人引っ張られてるので、中の配置も崩れてる。ドリブルはJ2でストロング、J1でも通用します。
得点(1-2)
「セットプレーの流れから」今季3点目です。
試合全体
「失点に繋がる大きいミスがあった」
「(1点負けてる)残り15分に1本もシュートが打てなかった」
悲観してる人が多い理由は明確です。チーム状態は確かに悪いですが、実態以上に悪く見えてます。
— acl (@yikc3760) 2025年4月17日
ラスト15分でシュートなしは、第5節相模原戦以来、2回目です。相模原戦は後半51分くらいにシュートを打って、残り40分シュートゼロでした。あの試合も試合後の雰囲気が最悪でした(負けた讃岐戦より悪かった)。
奈良クラブ 2025 マッチレポート | 4月13日 vs 金沢 | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
互角だった理由もスタッツから挙げておきます。
ゴール期待値 金沢1.02、奈良1.12(PK分を除くと)
直接FK(ファールで止められた回数) 奈良7、金沢7
スローイン(相手に攻撃を切られた回数) 金沢30、奈良34
30mライン侵入(敵陣に攻め込んだ回数) 金沢32、奈良35
数字はだいたい一緒。相手が最後20分間、割切って守ったのを考えると、多少押されてるという程度です。格下が格上と戦うと、全然違う数字になります
基本フォーメーション。金沢は囲ったあたりの選手がJ2以上でレギュラーを取れそうな選手。奈良クラブもJ2へ個人昇格できそうな選手が3~4人いるので、ストロングポイントの数は一緒です。「どれくらいストロングか」の度合いが違います。
金沢アウェーはピッチがいいので、スキル差がそのまま出ます。
後半75分のフォーメーション。右サイドが崩せそうで崩せなかった
金沢の3バックがでかい(山本185cm、松本183cm、長倉177cm)のと、引いて5バック。逃げ切りに入ってます。引かれるとスペースがなくなるので、17田村翔太の強みが消えます。こういう展開だと、間で受けるタイプを削ってデカいFWを入れるんだけど
手持ちに切れるカードがなかった。交代枠1回(1枚)が余ってる。23岡田優希→5鈴木大誠は、「次に同じ事をやるか(結果が出るか、ではなく)」を見てから評価します。
百田の使い方がもったいなかった(ずっと浮いてて前半だけで交代:彼のせいではない)。ハーフタイムで役割だけ変えて最後まで残すか、ベンチスタートで途中から使っていれば。
https://x.com/NAKATA_ICHIZO/status/1911762599177601073
https://x.com/NAKATA_ICHIZO/status/1912255516769939685
監督が説明すべきなのは「○○選手を連れてこない理由」ではなく「連れてくる人数が相変わらず2人少ない」方だ。枠が2増えれば、大きい選手を入れる余裕があった。周囲から何を言われたかは分からないけど、まだ開幕9試合。過剰反応だ。言い訳にしか見えないし、言い訳する対象が間違い。ファンやスポンサーの見える場所ですべき発言ではない。
パトリックオフサイドのシーン
面白いシーン(奈良クラブ的には面白くない)があったので、最後に紹介します。前半2分、FK(ヘディング→オフサイド)。どう見てもオフサイドなので、そっちの解説はなし
いい位置からのフリーキック。囲ったあたりを説明します。
奈良はゴール正面に5人立たせて、間をあけて1人。ハイライトより10秒位前から位置取りが始まってるので、DAZNが見れるなら絶対にDAZNで。
最終的にはここに蹴ります。ファーサイドに山なりのボールを入れて、競り合ってヘディングでドーン、を狙う。
(奈良:守備側)
182 3 CB澤田
182 22 CB生駒
182 16 CB奧田
178 25 MF神垣
179 8 MF掘内
空中戦が身長だけで決まるわけはありませんが、Jリーグで「セットプレーで、点が取れそうな位置に立ってる」のは必ずデカい選手で、ほぼ背の順通りです。プロでは、結果がでない選手は、すぐに悪い場所に追いやられます。「デカくないと経験が積めない」「場数をこなして点を取らないと、点の取り方が分からない」という、身も蓋もないのが理由でしょう。
奈良クラブはセンターバックが全員でかいチーム。CBが全員180cm越えのチームはJ3にはほとんどありません。
(金沢:攻撃側)
187 10 FWパトリック
185 38 CB山本
183 4 CB松本
177 20 CB長倉
180 18 MF熊谷
セットプレーは、キック×配置×空中戦のかけ算です。
J3では、180cm級がチームに5人前後、185cm以上はほぼいないのが標準です。デカい上に、キッカーがよくてセットプレーが設計できる人を呼んできてます。3要素がすべていいのは、金沢と松本。 ※赤字部分を追加(25.4.18)
25神垣と40吉村の間のスペース。奈良のラインは高いので、攻守とも助走を付けてのヘディングになります。助走ができれば幅跳び、できなければ高跳び垂直跳び(25.4.18)
金沢の配置(上位4人がファーサイド)を見たら、どこに蹴るのは分かりますよね。
素直に考えれば「相手エースにこちらのエースを当てる」ですが、10パトリックには40吉村173cmです。うちは、相手の配置はあまり確認してない。フリーキックはゾーンディフェンス?
40吉村は最初は10パトリックを掴んでいましたが、4松本と10パトリックが入れ替わります。キックを蹴る前に4松本が動き出してます。もしマンマークなら、25神垣が代わりにマークにつくはず。
4松本でブロックされたあと、40吉村は無理に動いてません。動き出しを抑えないと、前に入られた時点で間に合いません。
10パトリックの配置を分かって40吉村173cmを置いたのか、40吉村が配置されてるのを知ってて10パトリックを置いたのか、分かりません。(金沢の他の試合を観てない)
こんだけFWがフリーでオフサイドになるのは、攻撃側の大失敗か、守備側のラインコントロールが通常レベルでこなせたかどちらか。
ラインコントロールをしてる選手=一番最初にオフサイドのアピール、と考えています。ラインを把握してないと、オフサイドだと自信を持って言えないからです。
25神垣が最初に副審を見て、16奧田が手を上げてます。このシーンは先に笛が吹かれたので、正確ではありません。
32ユ・イェチャンが空中戦に強いらしく(179cm)、攻守とも5番目くらいの扱いで配置についてます。今日のように、終盤に5バックで逃げ切りを狙われると、「流れのなかでの得点」が難しく、クロスやセットプレーで1点取らないといけません。70川谷(178cm)は空中戦が全然できないので、しばらくは70川谷→32ユの順がいいかも知りません。
できる選手はなんでもできる、それがプロの世界だ。14中島賢星もヘディングが優秀です。キッカーがヘディング名人だと、何かもったいない。
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