奈良クラブを見守る新米サポーターの日記

大阪在住、奈良クラブサポーターの観戦メモ。2019年から応援しています

フリアン監督解任、中田一三新監督就任(163)

新監督就任

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9月4日に中田一三新監督が就任されました。ようこそ、奈良クラブへ!

 

19年にJ2京都サンガを率い、プレーオフまであと少しまで躍進しました。今後も戦い方はほとんど変わりません。中田監督のやりたいサッカーと奈良クラブのプレーモデルがだいたい一緒。「合いそうな人」の中で一番良い人を呼んできました。期待しましょう。たぶん、ちょっと変わった人だと思います。

 

監督交代が遅くなりました。交代するならもっと前、チャンスは少なくとも3回ありました。

 

これも考えようで「中田一三さんに前々から打診をしていて」「この試合で負けたら監督交代、まで交渉が進んでいた」なら、奈良クラブとJ3の現状把握は出来ています。てこ入れ策も起用法も固まっています。初采配から期待できそうです。

 

19年中田サンガの分析

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(うちは非営利サイトなので、色々引用します)

 

赤が同じ部分、青が違う部分です。大事なのは相対値(リーグ内順位)です。

 

同じ部分(赤)は、ボールを保持し、ゆっくり攻めて、クリアはせず繋ぐところ。守備は撤退が第一で、無理にインターセプトを狙わない。数字からはっきりしました。戦術は全く一緒です。中田監督。シーズン通算で保持率59%は、相当高い。

 

違う部分(青)は、奈良はクロス攻撃が多いのと、攻撃力があまり高くないのが理由です。

 

選手とフォーメーションが多少変わりますが、基本は一緒です。よく見つかりました、こういう監督。

19京都のプレーエリア。ディフェンシブサード(ゾーンA・自陣側)ではリスク回避が優先。ミドルゾーン(B)、アタッキングサード(C)でもショートパスで繋いでることが伺えます。完全に左右対称なのはすごいな。

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こっちは2019年の京都サンガと2024年の奈良クラブのデータ比較です。解釈が難しい(リーグ・試合数が違う)と思いますが、リーグ内順位だけを比較すると、色々見えてきます。

 

2019年当時のサンガサポーターの分析

どちらも「難しい内容を分かりやすく説明してる」記事。予備知識がない人こそ読んでほしい。

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不思議なことに、中田一三さんの指導力・采配を悪く言う人がいないんですよ。なぜ2024年まで空いてたのか。フロントとケンカをしたので呼びにくかったのかも知れません。

 

前監督について

「前だけを向いて」

 

スタジアムでたまに聞く言葉です。これは、残り12試合の段階で監督を引き受けてくれて、一緒に戦ってくれる中田一三監督のこと、それと残り12試合・残留のこと、この2つ「だけ」を考えると解釈してます。

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昨年までの実績と今季の成績は、一度切り離して考えませんか。

 

今季、特にこの2ヶ月、修正が効かず、同じ失敗を繰り返すのを何度も見てきました。理由は色々ありますが、目標設定の誤り、長期政権の弊害の二つに集約されます。

 

「情」で切るのが遅れ、早ければ3日後に降格圏に落ちるところまで来ました。もう手遅れに近いのですよ。楽しいですか?18位のチームの応援、今月末の19位との直接対決。

 

前監督の最後の試合は、0-6の大敗でした。この敗戦で、奈良クラブは17位から18位に順位を落としました。「”今季26試合の”采配、起用」「現在の順位」に満足してるから前監督の続投を望んだ、という人はどれだけいるでしょう。

 

いまこそ「前だけを向いて」でしょう。中田監督、一緒に頑張りましょう。絶対残留しましょう。

奈良クラブの苦境を打破せよ! 新加入選手起用が攻守に影響か #奈良クラブ (アウェー・FC今治戦)(2024年第26節)(24.8.31)(162)

結果

力負け。0-3になったあとはおまけです。

 

僕の評価は、100点満点で50点くらい。ハイプレスを受けても、点差が空いても後ろから繋いでました。攻撃力と守備力が下がったのは、新加入選手を90分使った関係です。0-6というスコアほど悪くはないです。先週の北九州戦は0点です。

 

前半(0-1)のあいだに、良い形でシュートまで行ってれば、展開は変わったと思います。後半(5失点)は松本の連携練習と思って見てましたが、攻撃回数が少なかったので参考になりません。

 

自分の形で、1点を取ってください。それからです。

 

FW松本ケンチザンガ・奈良クラブデビュー

J2秋田から獲得。身長192センチ、88キロ。大学時代にDFからFWへコンバート。ポストプレーとパワーが持ち味のようです。呼びにくいのでニックネームを教えてほしい。

 

頑張ってレーダーチャートを作った。

前半14分にいいヘディングシュート打ってます。ゴール前の空中戦はいけそうです。この体格でプロ入りしたんだから、ヘディングで点を稼ぐタイプなのでしょう。足でのシュートも、いいのが一本ありました。裏抜けやCBとの駆け引きはキャリア相応です(FW歴3年そこそこ)。

 

ただ、ロングボールのターゲットにしてない、ポストプレーをやらせてない。ロングボールの落下点予測(目測)が良くないです。この日も(GKからの)ロングボールのターゲットにしてません。CB(10cm近く小さい)との競り合いに負けてます。

 

使い方が分かってないのか、監督が信頼していない(監督が欲しかった選手じゃない)のか。悪い言い方をすると、190センチ台の動きの鈍いFW。ボールを集める能力がないなら、パトリック先発→松本はラスト20分というのが普通の発想だと思う。

 

連携ができてないのは、合流4日目なので仕方がない。途中加入選手の宿命です。

 

「(練習できてないから)とりあえず真ん中に立たせる」「得意なプレーをしてくれたら、あとは周囲が合わせるから」という感じ。パトリックのいい部分(スペースの使い方、ディフェンダーの動かし方)はないので、どっちかというとリザーブ→途中から向きだと思いました。

 

この試合に関しては、起用して攻撃力も守備力も低下しています。松本がチームに馴染むまでの1ヶ月前後、現場もファンも本当に我慢できるのかは分かりません。早い時期に「ゴール」「凄いプレー」を見せてほしい。

 

残りのCFもレーダーチャートを作りました。細かく突っ込まないでください。大雑把に言うと百田はCF特化型、パトリックは偽9番兼用です。スピードはスプリント能力+裏抜けのタイミングの意味です。どの選手も、苦手なプレーをずっとやらせると心身とも消耗しますので、監督はよく覚えておいてください。

練習3日(水木金)→土曜に試合。いつもなら金曜に戦術練+セットプレーをやるんだろうけど、台風の都合でカットした(移動を前倒し→練習時間を短縮)?

 

得点シーン

1点目

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セットプレーディフェンスの練習をやってない→9人で守った→失点

今治FK。ショートフリーキック(ショートコーナーみたいなの)でコーナー方向へ

ゴール前(白。手前が松本、奥が伊勢です。松本はゾーン(このへんに立つ=細かいことはできない)なので、周囲が気を利かせて動かないといけません。

 

スペース(緑)を誰か埋めてほしいんだけど、ボールに近いサイドCBとCFがいて(どっちもデカい=ずっとゴール前にいてほしい)、動ける選手(奥の方にいる)の反応が遅れたんだと思う。

掘内が真っ先に気づきました。間に合っても二人フリー。どっちにしてもやられてたと思う。「変化をつけた今治の勝ち」といえばその通り。対策はできた。

 

クロスを上げた選手(今治36横山)は良い選手です。31岡田優希を1:1で抜いてます。誰が付いても抜かれてました。

 

2点目

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失点シーンだけど、ショートカウンターのお手本みたいなプレー。紹介します。

 

まず19松本が、プレスを受けてボールロストします。

アンカー6トーマスが回収

股抜きでFWにジャストパス。

このあとの6トーマスのランニングがすばらしい。スペースを通って、複数人のDFを引きつけるコースを走ってる。

6トーマスの動きは、どのチームでも出来ないことはない。シュートを決めたのは逆サイドの36横山。個々の選手のレベルは高いですが、「5:3のショートカウンターを決めた」です。

 

もう一度どうぞ。

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3点目

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下川がインターセプトを狙いますが失敗、いいシュートを決められます。DFとMFのライン間に並行なクロスを、この試合に何本か見ました。「4バックが引いたとき、前に出てこない」と、事前に分かっていたのでしょうか。

 

4点目

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タンキのヒール→ヴィニシウス。これは相手がうまい

 

5点目

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今治・タンキのアウトサイドシュート。これもうまい

 

6点目

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田村のクリアミス…より神垣の1:1対応がひどい(ので綺麗なクロスを上げられた)ので、怒るならそっち。2点目の生駒もそうだけど、失点後にがっかりリアクションをするのはやめてほしい。今のプレーを見てがっかりしてるのは観客の方だ。

 

現在18位:降格圏まで3ポイント差

※9/1終了時点(讃岐は1試合少ない)

 

次節、宮崎勝利+奈良敗戦で19位です(得失点差でも抜かれます)。19位だと入れ替え戦です。

 

FC今治には、単純な力負けです。試合開始時は全力で勝ちに行ってますし、いいプレー、気持ちの見えるプレーは随所にあります。選手の気持ちが切れたかな、諦めたかなと感じる瞬間はあります。うちは組織で戦うチームなので、間違った指示を出したらそのまま動きます。

 

客席のファンも、ネット上で奈良クラブを話題にする人も、かなり減りました。「0-6」を見て(試合を見ずに)適当なコメントをする人は、こんな長文を読んでないでしょう。危険信号はずっと出ていました。いまさら何も言うことはない。

 

現状を受け止める勇気がないなら、残り12試合はどう考えても楽しくない。

 

「浅川が抜けたから」「お金がないから」はプレーの前提。2月に分かってたことで、9月に言う話じゃない。オリンピックで4位になった人に「日本人は身長が低いから仕方がない」といって、何か意味があるのでしょうか。言い訳するならもっとマシなのを考えて。

 

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敗因は監督。降格圏まで6ポイント差の17位に(ホーム・ギラヴァンツ北九州戦)(2024年第25節)(24.8.24)(161)

初めに

久々の生観戦。北九州の6藤原が見たくて来ました。

 

今回は選手名を挙げて批判してます。そういうのが苦手な人は、読まないことを強くお勧めします。何のフォローにもなってませんが、一番悪いのは監督です。

 

フォーメーション

【公式】奈良vs北九州の試合結果・データ(明治安田J3リーグ第25節:2024年8月24日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)

 

左SBが6寺島はるひ。8/2に、左SBで2飯田(京都サンガ)を期限付き移籍で獲得したばかり。「2飯田じゃなくて6寺島」の理由があるかと思っていました。

 

得点シーン

北九州・1点目

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北九州・6藤原健介のパスがすべて。

 

北九州・2点目

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6寺島が北九州・13工藤を倒してPK。前半41分にも6寺島が13を倒してます。そっちもPKだと思います。

 

選手起用

負けたのは監督の選手起用が9割です。一番大きい原因を解決しないと、何をどうやっても負けます。最初の指示を間違えたら、出てる選手がいくら頑張っても挽回できない。

 

最初の5分だけで、6寺島が致命的なミスを3つやってます。そのあともずっとです。トイメンの29高昇辰は強度とスプリントの選手。6寺島が最も苦手なタイプです(平均以上のウィンガーだと対応できません)。

 

左からの攻撃ができず、攻撃が中央~右に偏って単調になります。左SBにボールが回ると、25神垣か8掘内がサポートに回って、ボール回しに1人余分につけることになります。

 

いつもは、49下川→31岡田優希のラインでチャンスを作っていました。この日は左SBからボールが来ません。31岡田優希は、攻撃では何もできてません。古巣対決で張り切ってたのに、一番最初に交代になってしまい、本当に申し訳ない。

 

途中から6寺島の立ち位置を変えてました。(通常のチームの)左SBの位置に5大誠が入って、左SHの定位置でライン際です。6寺島は一人だけプレーに関与してません。6寺島にボールを入れてても、全然ボールが持てないから、すぐにクロスを打つ。蹴る場所とタイミングが分かるので、対応は容易です。

 

6寺島がボックス内で相手を倒すのは、以前から何度も見ました。この試合の前半でもやってます。「ついにPKを取られたか」です。

 

なぜ6寺島を北九州相手にスタメンにしたのか、ハーフタイムになぜ変えなかったか、83分(最後の交代枠)までなぜ引っ張ったのか、すべて分かりません。クロス要員なら、後半だけ、ラスト15分だけでいいでしょう。

 

ハーフタイムに交代するか、PKを与える前、百歩譲ってもPKを与えた直後に交代していれば、戦う姿勢は見せられたでしょう。

 

左SBに2飯田を抜擢して、良いプレー2割、ダメなプレー8割で負けたならまだ分かる。6寺島の場合、予想通りやんか。

 

試合全体

↑冷え切った観客席の様子

 

この日のお客さんは1,968人。自分が見た範囲では、がっかりした人や無言で帰る人がほとんどで、怒ってる人はほとんど見ませんでした。見せ場もほとんどなかった。せっかく来てくれたのにごめんなさい。来年は夏限定ユニフォームもなくなってると思います(2年連続で成績が悪い)。

 

北九州がハイプレスをかけるとき、前2~3枚が上がって、MF・DFはそのまま。アンカーの位置にスペースができます。アンカーは掘内(最初だけ神垣)だったので、パスが回りません。賢星か森田凛を入れてたら、展開はだいぶ変わってました。

 

96ヴィトは前節良くなかったので、今後スタメンから外すと思っていました。相変わらずモーションが大きかったので、ボールを取ろうと思えば取れたと思います。

 

15パトリックはよかったです。劣勢のラスト20分で投入されたら、求められるのは、個人技で打開することです。シュートもヘディングも、今まで見た中で一番良かったです。スタメンに戻しましょう。

 

次節に向けて

監督を変えましょう。中断前も解任ラインギリギリだったが、中断明け2戦の内容が悪い。

 

残り13試合、降格圏まで6ポイント差の17位(暫定)です。早ければ9月上旬に19位です。解任の判断が遅れましたが、まだ間に合います。

 

選手名を挙げましたが、これは起用した側の責任です。「やっぱりダメだったか」以外の感想が湧かない。交代のタイミングもおかしい。メンバーが固定で、たまにベンチ入りした選手が機能しない。ベンチ外メンバーも相当冷めてると思います。あの選手もこの選手も、オフに出て行きますよ。起用法への不満で。

 

ゴール裏の人数が相当減ってます。気温やコンディションの以前に、試合が面白くないからでしょう。勝負にこだわる人には、今の成績は耐えられない。「今年もうやめてとくわ」も立派な判断なので、年が明けたらまた帰ってきてください。

 

ここからは本格的な残留争い。こういうのが楽しめる人は、一緒に楽しみましょう。最後の1ヶ月は本当に盛り上がります。目標のない日々よりずっと。

 

ラスト3試合はすべて、昇降格がかかるチームが相手。A相模原→H岩手→A金沢です。

 

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17位ガイナーレ鳥取に力負け。中断明けは黒星スタート(アウェー・ガイナーレ鳥取戦)(2024年第24節)(24.8.17)(160)

フォーメーション

 

注目選手から。

(1)96マルク・ヴィト

第11節、4/27のYS横浜戦以来のリーグ戦先発です。

 

前半戦の鳥取は、鳥取陣内にボールを入れてハイプレスをかけ続ければ自滅してました。キーパーのキックの飛距離が効いてきます。ヴィトは”止める能力”が物足りないんですが(だから使いたくない)、キックの精度と飛距離は岡田慎司より上です。

 

残り試合をキーパー併用で行くのならば、起用するタイミングとしてはバッチリです。

 

(2)6寺島はるひ

「はるひがリザーブ」は、ラスト15分はクロス+ヘディングだよ、という意味です。高さで勝ってる試合、点が取りづらい試合、いいキッカーがメンバーにいないなど、理由は色々です。

 

(3)39嫁阪翔太

試合終盤、百田に変わってCFで起用しました。ヘディング要員です。現監督になって、嫁阪をCFで起用するのは初めてです。

 

(4)鳥取・26高柳郁弥 

ガイナーレ鳥取は「生え抜きの10番(キャプテン)がJ2に引き抜かれる」という大事件がありました。残留争いをしているチームには酷な展開ですが、同じポジションに入ってきたのが、大宮からレンタル移籍の高柳。おそらくチーム力が上がってます。

 

経歴は、大宮Jrユース→大宮U18→東洋大学→大宮。22年に特別指定でJ2に1試合、23年に大卒一年目でJ2に36試合出場、1得点。今季は(層の厚いJ3大宮で)10試合に出場してます。ただし、すべて途中出場。出場機会を求めてのレンタル移籍です。

web.gekisaka.jp

 

高柳選手の「前半戦の大宮ー鳥取を見て、鳥取ならプレースタイルが合うと思った」という趣旨のコメントを見ました。確かに「鳥取がやりたかったサッカー」にピッタリです。鳥取もよくオファーを出しましたし、よく移籍しました。

 

得点シーン

鳥取1点目

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ラストパスを出したのは26高柳です。

ボール持ってターンしてる瞬間。もらう側(7、14)に注目

裏抜け狙い。最初に狙ったプレーできれいに決めてます。26と前線のタイミングを、前日にずっと練習してたんでしょう。

オンサイドです。「ゴールに絡んだ選手」の位置に注目してください。赤がオフサイドの基準(大誠)、緑の選手がボールを受けて、そのままシュートを決めています。オフサイドポジションにいる選手(7)はプレーに関与してません。

 

もう一度どうぞ。

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鳥取2点目

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ハイライトだと一瞬しか写ってない。キャプチャで

赤丸の中、鳥取26高柳がラストパスを出します。8掘内がマーク。二人の位置関係(間隔)を見ながら、下にスクロールしてください。

なんでフリーで受けてるのか、伝わったでしょうか。

 

写真は4枚です。何度か繰り返して見てから、もう一度ハイライトをご覧ください。

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「マークってこうやって外すんだよ」というお手本のようなプレー。ハイライトには入ってませんが、高柳起点のスルーパスは全部同じパターン。マークが一応付いてるはずだけど、ボールをもらう直前でするすると動いてフリーで受ける、キラーパスを出す。

 

高柳は立ち位置もいいし、いるべき場所への動き出すタイミングもスピードも素晴らしい。頭がいいし、パスセンスもある。J2で(J1で?)プレーすべき選手が、何かの間違いでJ3でプレーしてしるケースです。

 

一種独特の動きをする選手は、「自分の使い方」「周りからの使われ方」がチームに浸透している必要があります。主力の流出からの3週間。鳥取が本気でチームを作り替えたのがよく分かります。

 

奈良1点目

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2回切り返した後にゴールへ直接。マークについてたのはFWの選手。対応するのは無理だと思います。

 

左SBを投入→下川が右SBに回るのがいつ以来か…夏に左SBを取ったので、それのテストも兼ねてるんやと思います。

 

試合展開

鳥取のパスサッカーの完成度が上がっていた。中断前は同じやられ方を毎試合やってて、全然修正が効いてなかった(同じ監督が指揮してるとは思えない)。

 

うちのハイプレスは、ワンタッチパスを連続されると効かない(というかどのチームでも無理)。短期間で、事前分析よりずっと高いレベルに仕上げた、ガイナーレ鳥取の勝ち。

 

鳥取26の先発起用は、誰でも予想できました。ただ事前に対策を色々やっておかないと、試合中に対応するのは難しいと思います。高柳の映像は一応ありますが(3月のルヴァンでフル出場)、選手がそこまで見てるかどうか。

 

パトリックがベンチ外なのは、ヘディング能力がイマイチだから(戦術上の理由)かもしれない。故障じゃなくて。

 

國武はずっとプレーに絡めてない。そろそろ外したらどうか。宗太朗を途中から出すのは、終盤のヘディング要員という以外に意味があるんだろうか。

 

あえて敗戦の理由を挙げるなら「真面目に補強をして」「主力流出の穴を埋めようとチームを作り直したチーム」と「中断前の延長でなんとなく戦ったチーム」の差です。一番悪いのは編成でしょう。あと、せめてベンチに入れろよ新加入選手を。

 

クロス・ヘディング勝負の是非

鳥取で「175cm以上」の選手は、温井177、二階堂175、大城182(途中出場)。他は170cmちょいの選手ばかりで、他チームと比べて、高さが圧倒的に足りてない。

 

奈良クラブなら、180cm以上の選手がスタメンに3人います(大誠182、生駒182、國武180、リザーブだと宗太朗185、伊勢184、寺島180)。ここまでサイズが違うと、高さ勝負、ヘディング勝負「だけ」の方が圧倒できます。下川も田村も、クロスの精度は上々です。

 

そもそもの話だけど、奈良クラブはパスサッカー主体なのに、4バックが全員デカくてパワープレー向き。表裏二枚の編成がある。サイズを考えれば、セットプレーで点を取って逃げ切るチームでもおかしくない。この編成で点がとれないのは、そろそろ解決して欲しい。

 

ハイライトにもありましたが、ガイナーレの中盤・サイドの選手を入れてのパスサッカーで、終始劣勢でした。後半開始からずっと。相手を上回るパスサッカーをめざし、苦労してパスを繋ぐより、クロスを入れてヘディングを頑張る方が安全で得点の臭いがします。

前1 奈良の最初のシュート(下川クロス→ヘディング合わず)

前5 鳥取先制(0-1)

HT 國武→宗太朗(=高さUP)

後55 ヘディング勝負に切り替える

後61 嫁阪(ヘディング要員)・寺島(クロス要員)投入

後66 鳥取得点(0-2)

後80 奈良得点(1-2)

時系列で言うと「最初からヘディング勝負」「後半、早めにヘディング勝負に切り替える」「切り札を切って、ヘディングで勝ちに行く」

 

誤算だったのは「ヘディング勝負に切り替えたが、鳥取に先に点を取られた(0-2)」こと。先に点を取って、同点になっていれば、展開はかなり変わってました。攻撃方法を変えたのは、方法・タイミングとも上々だと思います。

 

あと、相手のキーパーがすごかったね。田村は3本とも、入っておかしくなかった。↓のあたりからずっとナイスキーパーだった。

youtu.be

 

まとめ

15位(奈良)が17位(鳥取)相手に敗戦(1-2)。16位(17位鳥取と勝点差なし)に順位を下げました。

 

勝敗を分けたのは

・鳥取のやりたいサッカーが出来てた

・鳥取の新加入選手(26高柳)がとてもいい選手だった

・鳥取のキーパー(31高麗)がとてもいいプレーをした

ガイナーレ鳥取が強かった、ガイナーレ鳥取を誉めるべき試合。見てて気持ちよかった。特に高柳。来年はJ3で見れないだろう。時間のある人は、鳥取26だけに注目してDAZNを見直してください。後半開始~66分だけでいいです。

 

一方の奈良クラブ。スタイルを崩してでも、本気で勝ちにきてます。プラン通りに試合を進めて、適当な順番でカードを切り、設計通りの形で得点を決めています。”引き分け”相当の試合だったのが、不確定要素がすべてマイナスに出て、落とした。というのが、現在の感想です。

 

そして応援するみなさん。むちゃくちゃ怒るのも、失望するのも、今季もう見ないのも、あれをするのもこれをするのも全部正解です。だけど、せっかく8月中旬まで16位のチームを追いかけてきたのなら、シーズン最後まで見守ってほしいなと思います。

 

今シーズンに関しては、勝負にこだわる、人生をかける必要はありません。やめるのはいつでもできますが、2024年シーズンの最後の14試合は、今しか楽しめません。補強を1人しかしない強化部と森田凛を全然使わない監督にむちゃくちゃ怒れるのも、今だけです。

 

最後に次節、ギラヴァンツ北九州の話を。ゲームメーカーが一人入りました(6藤原健介)。相当対策をしないと、この日の高柳同様、ボコボコにやられると思います。掘内をアンカーに戻して、澤田スタメンで行きましょう。中盤が死にます。

 

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ファジアーノ岡山の戦術ブロガー・きじたまさんとお会いしました(159)

シティライトスタジアム(岡山)に行ってきました

大きな目的はないんですが、

・J3の中断期間

・JEF千葉のアウェーゲーム

・JRの割引きっぷで「岡山日帰り」をやってみたい

という理由で岡山へ。今日はサッカー編です。

ファジアーノ岡山のホームスタジアム、シティライトスタジアムへ。岡山駅から歩いて20分ちょい、岡山大学の手前にあります。アクセスはJリーグでも最上級。

 

100年続くクラブのDNAのために。いいキャッチコピーです。「奈良一体」も20年くらい使い続けましょう。

試合前には両チームのビッグフラッグが。僕はJEF千葉の応援です。ユニフォームを着ていきました。

ゴール裏は解放せず、バックスタンドにサポーターが固まるパターン。ビジョンは小さめです。

0-0で見せ場の少ない試合でした。昇格プレーオフ圏内の対決らしい結果?サッカーらしい展開?

岩渕弘人のメヒカリ冷やし茶漬け。冷やし系のメニューは珍しい。(水の飲み過ぎで)から揚げが食べられなかったので助かりました。

 

きじたまさん

お会いしてきました。J2・ファジアーノ岡山のサポーター・戦術ブロガーの方です。

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きじたまさんには、お昼から新スタジアムの大事な会合が、夜はホームゲーム(=私も見に行きました)があるなか、お時間を頂きました。生真面目な方でした。

 

たまに試合を見ると「本当にこれでいいのかなあ」と思うことが色々あって、きじたまさんを捕まえて、色々とお話を伺いました(CB併用、監督の方針、海外移籍、ビジャレアルとの提携など)。


ファジアーノ岡山は戦術ブロガーの層が厚く、何人かの記事を継続して読んでます。これはクラブ公認戦術分析講座?の影響が大きいそうです。気になる人は調べてください。

 

聞いた話から数日間考えたことをまとめます。考えたのはすべて私です。

 

プレーの話

ファジアーノ岡山は、「勝ち点を拾うための面白くないサッカーをするチーム」という印象です。たくさんの人に怒られそうな書き方ですが、予算内(それほど経営規模は大きくない)で最大の結果を得ようとするサッカーと、わくわくするサッカー(スターを集めて、個人能力の総和で押し切る)は違います。特に下部リーグでは、いい選手がすぐ引き抜かれるので、スターシステムで観客を沸かすのは困難です。

 

それにJ2上位3チームは岡山の3倍の人件費を使ってます。清水やFC横浜と戦ってストロングになる選手が何人取れるか。想像がつくでしょう。大宮相手に1:1で打開できる選手、奈良クラブに何人いますか。

 

奈良クラブも、昨年は「選手のレベルが低いなりの固いサッカー」をやって、6位でした。今年は積極的に補強しました。クロスの質もフィニッシュの質も高いし、スター選手もいるし、個の能力で互角以上の試合も多いです。どっちが面白いかというと今年の方だと思いますが、順位が順位(15位)なので誰も満足してないでしょう。


全てのパラメーターを同時に、劇的に上げることはできません。割切って勝ちに行くと、どうしても見てて面白くなくなっていくので…のあとは、ファジアーノの話に繋がります。


 あと、ファジアーノは「監督の途中解任なし」という珍しいクラブだそうです(計16シーズンで監督は5人)。優秀な監督を呼べる、じっくりチーム作りができる環境にあると思います。現監督は応急処置がうまいタイプで、どっちかというとリリーフ向きなので、利点になってるのか分かりません。「解任なし」も良し悪しなので、ファンがどう考えるか、でしょう。

 

クラブ経営

ファジアーノ岡山と奈良クラブは、共通点が多いと感じてます。なぜ誰も指摘しないのか不思議でしょうがないです。J3奈良と兼サポするならJ2岡山一択です(私はJEF千葉です)。それに、岡山は奈良から近い。

(現在までの歩み)
・市民球団(親会社なし)
・地方クラブ
・リーグ中位~上位(岡山:J2、奈良:J3)
・地元のアマチュアチームを母体に、地域リーグから上がってきた(08年JFL→09年J2)
・健全経営、安定成長路線
・プロスポーツ不毛の地

岡山が注目されてないのは「地方の中堅クラブで、J1昇格経験がない」「東京から遠い」というだけで、現在に至るまでのストーリーはとても面白いです。クラブに歴史あり。

 

奈良サポが見習うならファジアーノ岡山で、残念ですがジェフユナイテッド千葉ではありません。JEFは名門中の名門で、代表監督もチェアマンも輩出しています。それにビッグスポンサーがいます。

 

行政が立派なスタジアムを作ってくれたチームとか、メインスポンサーが金持ちで同じような選手を何人も獲ってるチームとかも、ああいうのは参考になりません。

(現在の課題)
・今年の昇格がマスト
・リーグ内で予算規模が中位(=自動昇格はかなり厳しい)
・新スタジアムが重点課題

奈良クラブはJ3参入2年目です。今後、うちがぶつかる壁に、今まさにぶつかっています。

 

ファジアーノ岡山はJ2で16シーズン目。経営をどれだけがんばっても、昇格するかはチーム成績がすべてです。予算なりに戦うと「独走」「自動昇格圏」は難しいし、無理しても上位勢の予算とはかけ離れてるし…というのは、どのチームも苦しんでいるところ。今年の補強も中規模だったので、たぶん予算内です。

 

あとは、新スタジアム。母体のないチームが行政を動かしてどう成長するか。岡山は創業者(現オーナー)が相当切れる人で、かつ若いので、5年、10年単位で勧めれば、落ち着くところに落ち着くと思います。木村さんで無理なら岡山では無理です。

 

新スタジアム関係の話は、↓の記事の後半に出てきます。

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まとめ

用事を作って、先輩ブロガーに話を聞きに行ってよかったです。戦術ブログの話をもっと聞く予定でしたが、チームの話だけで終わりました。また色々と教えてください。

 

奈良クラブは2年前までJFLにいたので、JFLのレイラック滋賀や高知ユナイテッドSCに親近感を抱く人が多いでしょう。ただ、J2昇格を目指すなら、J2のクラブを見て、次の展開を考える時期だと思います。

21:44発のぞみで日付の変わる前に帰宅。大阪から日帰りでいけました。

楽しい旅でした。年1くらいで来れるようにがんばります。

”幻のゴール”で試合終了。ホームで逆転負けで夏休みへ(ホーム・アスルクラロ沼津戦)(2024年第23節)(24.7.27)(158)

得点シーン

1点目:神垣裏抜け(1-0)

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4バックの「SBの裏」狙い。沼津は左SBが攻撃特化の選手(DF陣が全体的によくない)なので、前に出てます。その裏。

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↑下の”濃い青”が奈良の得点。こっちだけ見てください。

 

最初の15分の得点は、事前に見つけた弱点を、練習通りに攻めた結果です。90%はスカウティングの手柄です。今季、分析班を強化してなければ最下位に落ちていたかもしれない。ちなみに61分以降の得点は交代策と交代カード、76分以降は根性です。

 

もう一度どうぞ。

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失点(1-1)

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沼津13がビルドアップがむっちゃうまい選手。生駒がインターセプトを狙って失敗、8がクロスを入れます。生駒がどこにポジショニングして、何を狙っていたかが気になる。

 

失点(1-2)

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気になったのは一箇所。賢星のクリアミス。

それはクリアじゃない。

 

これは後半51分のプレー。バテる時間帯じゃないのに全然走れて(ダッシュが出来て)ない。掘内をCBに回して負荷がかかってるのが、アンカーに入った賢星。体力的に無理じゃないかな。このポジションは。

 

そこで凛の出番…となるかどうか。最近いいプレーをしてるのに、なかなかプレータイムをもらえてない。

 

もう一度どうぞ。

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失点(1-3)

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Ckからヘディングシュートを決めた選手がちょっと変わった動きをしてます。

この時点では、後ろの選手をブロックして、自分よりゴール寄りにスペースを作る動きをしてます。

途中からヘディング要員に変身。ブロック役のふりをしてマークを外してた?

完全にフリーというわけじゃないけど、助走をつけてジャンプする分、空中での競り合いでは有利です。すごく凝ったプレー。こういうのはアメフトだと「スペシャルプレー(絶対に点を取りにいくときに使う)」と言い、1試合に2~3プレー準備します。

 

キックの精度もエグい(CBがジャンプしてギリギリ届かない場所)し、この1点に関しては沼津の作戦勝ちかな。

 

何度か見てください(セットプレーファン向け)

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2点目:百田が詰める(2-3)

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岡田優希は、後半ATでもゴール前でスプリント勝負をしかけ、相手DFをちぎれます。チームは低迷してますが、彼を見るため「だけ」に、お金を払ってスタジアムへ来る価値があると思います。チームにスーパースターがいる楽しさありがたさは、いつかお別れした後で初めて分かります。浅川隼人は、いい選手ですね。

 

幻の同点ゴール

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まず、ゴール判定はほぼほぼ副審(A2:バックスタンド側を担当)がやります。FK時にはオフサイドライン(青の線)上にいます。

 

主審のポジショニングはあまり好みではないけど(“正面の”壁””跳ね返り”をメインに考えてる=もう少し左サイドにいた方が)、だいたいこんなものです。

 

真横ということは、ゴールかどうかは、ゴールライン上で判断します。さっきまでオフサイドライン上にいた人がここに移動するのは不可能です。

 

出典:サッカー競技規則2023/24 | 日本サッカー協会

 

いつもの図です。「副審が」「真横から見て」判断します。他の角度から、競技と関係ない人が見たのは全部意味ないです。距離も関係ないです。線上・線と並行に見ないといけないんで、ゴール裏(垂直方向)から見ても、真実など分かりません。

 

「正確な判定などできない」ということは、選手もベンチも全員知っています。そしてVARとかゴールラインテクノロジとか追加副審とか、いまのJ3公式戦では使いません。ノーゴールと一度判定したら、それで確定です。

 

どうせ覆らないんだし、言いたいことは置いといて残り時間を全力で戦う。それがスマートなやり方です。もしかして、あとワンプレーできたかもしれません。選手たちは大きな抗議はやってません。次のプレーに集中していました。それを猛抗議で試合を止め、イエローを2枚をもらったのはベンチでした。

 

2度の抗議が終わり、相手キーパーがGKを蹴った瞬間に試合が終わりました。僕はもうワンプレー見たかったです。

最後に、GKで再開になったところを。

 

(24.8.6追記)

ベンチメンバーからの声による反則→ゴールエリアからの間接フリーキックで再開、だったようです。なるほどー。

 

(以下は参考:最初に書いた内容です)

ノーゴール判定→キーパーがパントを蹴る瞬間に、主審が笛で止めています。再開は、主審が再開の笛を吹き、ボールをドロップして再開するはずです。それが、主審・副審が協議した上で、GKに変更になりました。どこかで奈良側の反則があったにせよ、ドロップボール再開です。地面に静止したボールでプレー再開というなら、オフサイドでしょうか。

 

ベンチがGKか副審方向を指さして何か言ってます。主審・副審(A2)は無線で常時連絡を取ってるので、副審と主審の判断は一致しています。「副審が見てない・見えてない」のは制度上の限界で、「主審がゴールを確認してない」は分業の話です。

 

主審がプレーを止めた時点でアウトオブプレーなので、その間にボールを何度触ろうがハンド→間接フリーキック(百田がそういう動きをしていた)にはなりません。笛が聞こえなかったのでしょうか。

 

その後、主審・副審が協議した上でGKでの再開になりました。沼津キーパーは「ドロップボールじゃないの」のリアクションをしています。GKと言われたのでキーパーはGKを蹴り、試合が終わりました。

 

感想

真夏に入って、大して勝ってないのにメンバーを固定している意味が分からない。凛とか都並とかいるだろ。

 

去年の昇格組(愛媛・鹿児島)との対戦でも、「こういうチームが昇格するんだろう」と感じました。前半戦と後半戦で完成度が全然違う。沼津もそんな感じでした。昇格して、J2で頑張ってください。

 

奈良クラブは最終的に10位以内を争えれば。次は3週後。猛暑の時期に休めて良かった。うちは(1ヶ月くらいで治りそうな)大きな怪我人がいないので、中断の効果はそれほど高くないかな。

 

最後に微妙な判定があり、会場がブーイングに包まれ、試合が終わりました。とても「サッカースタジアムらしい雰囲気」でした。

 

「審判を野次る」のもサッカーの一部です。一喜一憂するためにスタジアムに行ってるんだし、試合中は思いっきり感情を爆発させた方がいいでしょう。自然に起こったものなら。誰かが決めて押しつけるものではありません。

 

あとがき

オリンピックが始まったタイミングで仕事が忙しくなって死にそうです。もうすぐ落ち着きます。

 

誤審の8割は、見る側の問題です。ルールを全部を知っている必要はありませんが、必要なやつはここで出来るだけ説明するので、一個ずつ覚えてください。知れば知るほど、サッカーをもっと楽しめます。

 

オリンピックといえば、海外の国際主審のジャッジ。イマイチな人が多いなと気付いたあなた。それはJリーグの審判が非常にうまいからです。アジアカップとか酷かったですよね。あれが普通です。

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これなんか、実況解説はもちろん、サッカーライターも町のサッカー好きも新聞もスポーツ紙もほぼ全部間違ってます。事実なので、意図とか関係ない。VARオンリーレビューです。いままでVAR介入をみたことがないのか、川淵三郎さんは。

スペイン戦といえば人違いVAR(女子・予選リーグの方)。違う人にカードを出してしまったケース。とても珍しい。生で見れた人はラッキーでした!

 

リンク集

www.jleague.jp

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岡田優希ハットトリック達成、6戦ぶりの勝ち星(アウェー・FC琉球戦)(2024年第22節)(24.7.21)(157)

初めに

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奈良クラブ・Jリーグ初のハットトリック達成!今回は岡田優希を大特集!

 

…というのをみんなが期待してるんだろうけど、毎試合1~2点取って当然の選手ですし、ライブ視聴・見直し視聴時とも、これから書く以上の感想を思い浮かびませんでした。ハットトリックの解説を期待していた方は、ここでお別れです。次節お会いしましょう。

↑画像はクリックして拡大を

 

ゴール期待値は琉球1.04、奈良1.3、試合中に感じた通りです。1-2か2-1くらいで納まる内容なのに、「(FC琉球の)失点に直結する大きいミス」で点が入ってます。

 

琉球から見るとおそらく今季ワースト3に入る出来で、サポーターは大変やろうなあ、が先に来て、あまり喜べない結果でした。以前からFC琉球の試合を定期的に見ていて、この日に出た16人のうち半分以上は顔と名前が一致します。前半戦は生観戦したし、知ってるチーム同士の対戦で楽しみにしてました。

 

得点シーン

1点目 岡田優希

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この試合、琉球17の対応がよくない。31岡田優希をゴール前で収める役割なんだけど…これはクリアできる。GKが正面を向いてる(岡田優希のシュートに反応してない)のは、17が岡田に「シュートだけはさせない」と思ってたからです。

 

ではもう一回。

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2点目 パトリック・ヘディング

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田村が中途半端なルートをドリブルするので、相手5が追いすぎ。相手17とぶつかります。相手17と43田村の距離が空き、ディフェンダーが詰める前に43田村がクロス→15パトリックがヘディング。相手14の守備も、うーん。パトリックを見てるのかなあ。

 

ではもう一回

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もう一つ。こっちは納得いかない。2点目はノーゴールのはずだ。

49下川の肘が相手89の顔に入ってます。ファール、琉球のFKで試合開始(=ノーゴール)だと思います。主審は次のプレーを見てたので、A1(ホームスタジアム側の副審)か4thがサポートする場面。これが決勝点にならなくてよかった。

 

3点目 百田が収めて岡田優希

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この試合、パトリック・百田・宗太朗のポストプレー(ロングボールに競り勝って、マイボールにする仕事)がよかった。「つなぐサッカー」を基本にして「ポストプレー」を要所に使った(かつ成功した)のは初めてかもしれない。

 

ポストプレーで勝てたのは、相手DFが小さい(右CB、右SBとも172cm→こっちサイドに蹴れば178cmでも無敵)のが一番の理由で、納める人の頑張りが二番目、ロングボールの質(3点目だと41森田、4点目は1岡田慎司)が三番目です。ではもう一回

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失点

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琉球でよく見る「こんな難しいことができるのに何故○○ができない」です。これを解説する技術は、僕にはありません。

 

8岩渕、いい選手ですよね。2023年、J2藤枝で37試合5ゴール。J3にいてはいけない選手だと思います。気が利くストライカー、タイプでいうと片岡爽(をかなりレベルアップした感じ)です。欲しい選手です。二列目のアタッカーに。

 

ではもう一回

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4点目 岡田優希ハットトリック達成

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裏抜けを決められて、決定的な場面だ。確かにオフサイドか微妙だけど…オフサイドアピールより走るのが先。オフサイドと言いながらでも、相手選手は追える。

 

ライブで中継を見ててかなり引きました。現地観戦してたら帰ってました。

 

もう一度どうぞ。

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試合全体

6岡澤が故障しててほとんど走れず、ハーフタイムに交代しました。故障には、現地観戦の人に教えてもらうまで気付かなかった。FC琉球をよく知る人にしか分からないだろうけど、白井の穴より岡澤の穴の方が何倍も大きい。(セレッソからレンタルで来てる中盤の選手で、ルヴァンのガンバ大阪戦でも通用していました)。攻守の両面で、岡澤抜きに中盤をどうしろと(FC琉球からの感想)。

 

基本戦術は、ラインを低めにして、最終ラインでボールを回す。中盤・前線の配置が整った状態で、相手を引きつけて(相手の陣形を崩し)、空いたスペースに縦パス。

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この図がすごく分かりやすい。下川→岡田優希、掘内→國武、大誠→神垣、生駒→田村(これは意味が違うので後述)。パスを出す組み合わせが正面・縦の4通りに決まってる?(あくまでスタッツ上は)

 

「4バックでのボール回しでボールを取られない方法」も一応準備してました。一番面白いのが、生駒(4バックの中では一番狙いやすい)のサポート用に、田村を近い位置に配置したこと。

同じのをもう一回貼っておきます

 

さっきのパスソナーで「田村・生駒間のパス本数」がDFライン並に多かったのはそれが原因です。賢星・GKに加え、田村が7人目のディフェンダーとしてパス回しに参加していました。

 

田村・生駒間では「田村から後ろに戻す数」の方が多いのにも注目。縦パスで決定機を作るのが優先で、形が悪ければすぐにキーパーまで戻してます。この日は徹底してた。奈良クラブらしいサッカーです。

 

奈良クラブのやることは最初から分かっていた。なのに琉球のプレスが全然出来てなかった。今日の敗戦は監督のせいだと思う。そもそもプレスの枚数が足りてない、岡田が入った瞬間、琉球が数的不利になる、前のプレス2~3枚が連動してない、などそれ以前の話だった。理由があって練習できなかった、とか?

 

ラインが低い(=ゴールに近い場所でボールを回す)ので、ボールを取られると大ピンチです。「プレスをかけられてもボールを持てる・取られない」のが、絶対条件。ラインを下げるのはかまわない(それも困る)けど、足下に不安のある人は使えない。澤田、小谷の出番は、終盤15分間だけなんだろうか。

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クワガタムシのつかみ取りをやりたい。FC琉球は親会社?が変わって、ファンサービスが尖った企画に変わってます。客席の子どもに水をかけたり。楽しそうだから行ってみたい。

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FC琉球に関して出回ってる分析で、一番突っ込んだ解説をしてます。生駒の話は、このnoteからパク…勉強しました。こちらは有料マガジン(月400円)ですけど、価値は十分あります。

 

終わりに

前節までの分量を毎回書くと死にます。今節・次節はオリンピック特別(短縮)版です。うまく手抜きする技術が欲しい。

 

気のせいかもしれませんが、監督から、以前ここに書いた批判(アイデンティティの放棄、補強は最低限)へのアンサーっぽいのが書いてます。

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(解任ネタ)暗雲漂う奈良クラブ:求められる刷新 #終盤に追いつかれる 

(補強ネタ)後半戦の巻き返しへ。夏の補強ポイントをざっと解説

 

補強は、海外移籍→J1→J2→J3…という順に(上のリーグから)進みます。そろそろJ2・J3のフェーズに入ったようなので、1つ2つくらいまとまる時期です。期待しましょう。

 

リンク集 

www.jleague.jp

sporteria.jp

www.football-lab.jp

www.naraclub.net