今さらですが、スマートフォンは横長にすると良さそうです
得点・失点シーン
1点目(嫁阪)
鳥取GK→ロングフィード→(略)→百田へパス。
カウンターになりそうなので、鳥取選手がファールで潰す。
99.9%の審判はファールを取る。チャンス終了。フリーキックで再開。
主審がアドバンテージを取りました。ファールした時点でイーブンボール(奈良・鳥取ともボールを確保していない)だったので、そもそも攻撃が継続していたのか?
14賢星が39嫁阪にパス。よく見てた(鳥取の選手はプレーをやめてる人がいた)
前線は嫁阪と1:1ですが、その後にディフェンダーが5人→賢星。全体でみると2:6です。これって、攻撃を継続したらチャンスになるんだろうか。囲まれてボールを取られそう。
白1の仕事は、時間稼ぎ。嫁阪を減速させて、234誰かが追いつくのを待ちます。2:1で囲めば、点は取られない。もし勝負(ボールを取りに行く)にいったら、失敗したら嫁阪とキーパーが1:1。こちらはハイリスク。
39嫁阪は…シュートを打つ、味方が追いつくのを待つのどちらか。嫁阪のサイドに4人釣られてるので、ゴール正面に誰かくれば、1点取れます。もう独走になったので、一人でフィニッシュする方がよさそう。
嫁阪はドリブルのスピードをあまり緩めず、シュートを打ちました。
鳥取の234の誰かがファールで止めたら失点は防げます。前に1がいるのでレッドカードは出ません。イエローです。また、234の誰かが全力で戻っていれば、嫁阪が1:2の状態になるので、シュートを打つところまで行かなかったでしょう。
シュートはゴラッソ、スーパーです。ただ、嫁阪のスピード・ドリブルとも、J3のフォワードではよく見るレベルです。嫁阪のコース取りと守備側の時間稼ぎ失敗が、点になった理由です。
もう一度どうぞ。
もう一つ。審判に詳しい人から(質問したのは僕です:質問文も読んでください)
佐々木慎哉さん、ナイスアドバンテージ!
2点目(中島賢星が押し込む)
下川がクロスを上げる。ゴール正面の2人(14賢星、相手34)の動きに注目。
右側、39嫁阪にクロスが上がり、ヘディングで折り返して(中略)賢星が押し込みます。
クロスが入る手前の状況です。この時点で数的同数(4:4)、奈良の選手全員からマークが外れてる。アーリークロスだから、守備側が準備できてない。
攻撃側(青14賢星)がボックス内に侵入。担当できるとすれば白34です
下の説明を読んだあと、「白34がどっちを向いているか」に注目して、もう一度ゴールシーンをご覧ください。
やりたいこと=見てるものです。「顔がどっちを向いているか」が分かれば、次に何をするのか8割方予想できます。もし賢星をマークするなら、賢星を見ます。どこかのスペースを埋めたいなら、埋めたいスペースを見ます。
白34は、結果的に14賢星をフリーにさせたまま、シュートを打たれてます。マークにつく=絶対に失点しない、という訳ではありませんが、シュートをミスする率が上がるので、勝つ確率が上がります。動画でご確認ください。
白34はずっとボールを見てて、首を振って状況確認をしてません。ボックス内の人数と位置関係が分かってれば、やるべきことは自然と分かります。適切なプレーができないのは、上流(認知)ができないから。中盤の選手(アンカー=守備タスクが多い)がこれだと辛い。
状況を把握(認知)→やるべきプレーを決め(判断)→そのプレーを実行する(実行)。サッカーの記事でたまに出てきます。この能力は奈良クラブでは重視してますし、練習すれば上達します。奈良クラブの親会社が、そういう趣旨のサッカー教室をやってます。
もう一度どうぞ。
1失点目(鳥取FKから)
1失点目、2失点目ともフリーキックでの失点。相手が良い位置で蹴った(=こっちが変な位置でファールした)のが原因です。
鳥取16がフリーで打ってるので、他の選手はあんまり関係ないです。4伊勢は、クリアする可能性が少しあった。
キッカーは「フリーキックの名手」6温井。左利きです。
アウトスイング(ゴールから遠い方に曲がる)の軌道。4伊勢のギリギリ上を越えて、フリーの相手16丸山へ。伊勢は「カーブの軌道」が読めず、前に釣られてます。
ヘディングした選手が80点、キッカーが100点。「温井のフリーキックは神」の一言でいいでしょう。
伊勢の最高地点の50センチくらい上から落ちて&曲がって、相手16にドンピシャ。今年のリーグ戦38試合のベストフリーキックだと思います。すばらしいプレーが見れました(次は賢星が決めて欲しい)。
16丸山は173cmのSB。170センチ台前半の選手は(高さがないので)、助走をつけてフリーで打つ役です。瀬世182cm、金浦186cmは大きいのでマークがついてます(瀬世:大誠、金浦:嫁阪/ただしピッタリとはついていない)。ただ、大きい、ヘディングが強い、点が取れる、この3つは全部別物です。小さいけどヘディングに強い人(うちだと都並)は、たまにターゲットにすると効果的です。
1回目のFK(前半24分、生駒がイエロー。PKになりかけたシーン)では、生駒・嫁阪のサイド、キッカー温井、ターゲット丸山で、フリーでヘディング。枠外でした。2回目も同じ組み合わせでフリーでヘディング、点が入りました。セットプレーディフェンスを磨くのは時間がかかります。
もう一度どうぞ。
(奈良39・嫁阪)
正直に言うと、点を取れた喜びよりも、自分のプレーに対する悔しさと申し訳なさで胸がいっぱいです。失点はいずれも僕のファウルからでした。
これが僕のいまの実力だと感じています。守備の部分をもっとレベルアップしていく必要があります。
【公式】奈良vs鳥取の試合結果・データ(明治安田J3リーグ第19節:2024年6月29日):Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)
コメントの通りです。どちらも本当にダメです。
この試合の(チーム全体での)ファール22回はさすがに多い。今季は13回/試合。ファールで止めないといけないシーンはあんまりなかったよ。
2失点目(鳥取FKを直接)
こんな場所でファールするなよ
キッカーがスペシャルだと唐突に点が入る。怖い。2点ともすごい。温井の左足は50回くらい、普光院の右足は20回くらい見直した。
6寺島はるひをレギュラーで使うと、こういうフリーキックを毎試合見れるかもしれない。もう一度どうぞ。
敗因は監督
今季最低の試合です。意図が分からない。先週の沼津戦(0-3)よりずっと内容が悪いです。
奈良は右CBが澤田→伊勢。フォーメーションは一緒。鳥取は4バック→3バックへ変更。守備・ボール保持が安定しないので、うしろを重めにしてます。
(スタッツは、クリックして拡大してください)
いままでやってきたことから大幅に変わってる。ライン設定やプレス位置、ビルドアップの方法も。ボールは持たず(保持率37%)、押し込まれて、蹴って、攻撃されるの繰り返し。ローライン、ノープレス。キーパーはロングフィードのみ、最後までビルドアップはなし。
鳥取のこれまでの試合をちょこっと見ました。
大げさじゃなく、5連敗中毎試合こういう失点をしてます。だから、降格・残留のことをみんなが真剣に心配してます。
うちが普通に戦えば勝てる相手です。ハイラインもビルドアップもやめ、相手に合わせた戦いをする必要が分からない。もし戦術的に不利だったとしても、選手の質で押し切れます。
「ハイプレスでボール奪取・カウンター勝負」なら分かる。鳥取はボールを繋げないから、ずっと鳥取陣内でプレーしたら、いつかボールが取れるから。なんでプレスをしないのか分からない。442の「2」が全然フィルターになってない。
前半15分くらいからガチガチに引いてる。鳥取がアンカーとセンターバックがパス交換するだけでラインが下がり、相手全員が自陣に攻め込んでくる。鳥取が3枚替えしてから、残り30分、攻撃できないはずだ。
分からないのが、最初から出来てなくて、途中でも直してないこと(試合中の指示、ハーフタイム、後半の選手交代)。選手は指示通りに戦ったのか。なら、指示が間違いだ。
試合前の監督コメントを、今、もう一度読んでください。思った通りの準備ができた(と考えていた)ようです。
感想
引き分けで良かった。
前節までと、戦い方の連続性がない。低迷して・シーズンを折り返して急に戦術が変わった。こういうときは、監督の権限が一部取られたんだと考えてる(コーチ、GM、強化部長など、別の人が采配してる)。権限を全部取られたら、解任してないけど実質解任です。
勝ち点1以外は全く空っぽの試合。ライン下げすぎで、ライン間であんだけ受けられたら、そらやられる。アイデンティティ無視でだだ下がり、奪ったらびびって蹴るだけ。ライン上げない、上げようともしない。個人単体で遅れていくから、そらファールになる。奈良の誇りをどこに置いてきたんや。
— 濵田満🦌奈良クラブ (@hamada_naraclub) 2024年6月29日
ライン設定は事前に決めておくもの。澤田(無意識に上げる)→伊勢(無意識に下げる)の変更はあまり関係ないと思います。
後半63分、鳥取コーナーキックで北九州・永井龍パターン(ファーの選手がニアに走り込んでフリーでヘディング)を使ってます。走ってきた選手はおとりでした。今回は中2週なので対応出来てます。ハイライトには入ってません。
(参考)永井が走り込んでヘディング
ガイナーレ鳥取・温井駿斗選手のフリーキック集を置いておきます。どちらも直接決めてます。いいプレーを見よう。できなかったことの分析は不毛で、やる気も湧きません。