現地観戦でした
先週と変わって,肌寒い一日。奈良クラブの選手はベンチコートを着て、琉球の選手はユニフォーム姿でした(南国の選手なのに寒そう)
今年の目標は「自信を取り戻す」かな。実力通り、やった通りの結果で、強いチームが勝った、負けたのは弱いからと思える状態。知り合いのサポーターと話しても、順位や昇格を本気で口にする人はほとんどいない(降格を気にする人はいる)
ホーム”2連戦”2連勝は初
ホームでの連勝は3度目、過去2回は間にアウェーを挟んでます。ホーム2連戦2連勝は初。
23年 第7節(岩手戦、4/16)→第9節(宮崎戦、5/3:単独首位)
24年 12節(今治、5/3)、第14節(岐阜、5/18)、第16節(相模原、6/8)
2024年・ホームゲームの成績。赤枠内は「今季最長の負けなし」期間
第2節~第20節でホーム9戦負けなし(4勝5分)で、開幕戦(2/24)の次に負けたのが後半に入ってから(第23節、7/27)です。途中で追いつかれてる以外は上々です。
23年 H 5勝6分8敗、A 10勝6分3敗
24年 H 5勝10分4敗、A 2勝8分9敗
※H:ホームゲーム、A:アウェーゲーム
昨年(24年)は、一昨年(23年)よりホームゲームの勝ち点は増えています。DAZNと順位表を見なければ、楽しい一年だったでしょう。
参考までに、2023年ホームゲーム成績を。赤枠内は「今季最長の負けなし」期間です。
得点シーン
失点
(今週のサムネイル画像は、シュートを外した田村翔太)
ゴールキックをした時点での配置から
岡田慎司のキック時の配置。ハーフウェーライン上に、相手CFとこちらのCB2枚が並んでます。琉球は「DFラインの裏狙い」
ボールが何度か往復して、相手が前線にロングパス。
図にするとこんな感じ。相手FW、奈良CB×2はハーフウェーラインからよーいドン
「裏狙い」がチームの方針なので、相手89はすぐに「裏にロングボール」だし、CFは「すぐ裏に走る」です。一歩目、反応が速い。
ここがボールの落下地点。相手の23曽田は、落下地点の予測が速くて正確、「裏狙いのフォワード」としては優秀です。ただ、ポストプレーを見る限り、飛ぶタイミングがおかしいので、ポジションが取れてるのにボールに触れない。空中戦にならない。
GK岡田慎司は、相手FWより落下地点にだいぶ近い。前に出てたら、クリアできたかもしれません。相手選手でボールに反応してるのは23番だけなので、1人を止めれば相手の攻撃は終了です。
ただ、この失点を「前に出なかった岡田慎司の責任」と言う人はおそらくいないでしょう。
今年はラインが高いので、後ろのスペースが広い。「DFラインの裏に来たらキーパーが出る」と方針を決めていれば、判断が速くなり、カバー出来る範囲は広くなります。自分の判断でプレーさせると、責任がプレーヤーひとりになり、重くなります。選択肢を減らしてあげるのが首脳陣の仕事。
そもそも「キーパーが前に出る技術」は、海外を見渡してもとても難易度が高いスキルです。まともに守れて前のカバーリングができるGKは、去年のJ3に2人しかいませんでした(どちらもJ1からのレンタル移籍)。前に出るのは非常に難しく、失敗すると1点取られるか自分がレッドカードで退場します。「(監督は)できないのを分かってて、何度か失敗するのは織り込み済み」です。
去年の序盤、ライン裏のカバーリングを3澤田がやってました。試合終盤の失点が続いてましたが、カバーで走り回って最後にスタミナが切れたからです。監督が変わり、再び澤田向けの戦術に変わりました。元気になって早く戻ってきてほしい。
(参考)
【飯倉大樹】"Runs Out"からわかる"11人目"のフィールドプレイヤー" - Evolving Data Labo | Evolving Data Labo
「ハイライン」戦術とは?メリット・デメリットは?わかりやすいサッカー用語解説 | telesoccer
もう一度どうぞ
1点目
「キックオフKANSAI」のハイライトを先に。エース岡田優希のゴール解説が聞けます。
このシーン、相手5(センターバック)と4(サイドバック)の間のスペースを狙ってます。
戦術云々の前に、30分頃から琉球のCB2人の足が止まって50分過ぎには全員足が死んでた。体の疲れというより、17田村翔太と23岡田優希に裏狙いをずっとやられて、頭と心へのダメージだと思う。
20國武は、前節も「サイドバック(この日は4番)を釣る仕事」をやってます。その辺に注目してあと2回くらいどうぞ
2点目
起こった出来事を分かる範囲で。琉球のキックオフ→前に蹴る→16奧田が回収
すぐに奈良ボールになったので、琉球は配置を変える時間がなかった。琉球の中盤の選手が死んでて、ボールホルダーがプレッシャーゼロなのがそもそもの原因
相手15(サイドバック)は70川谷についてくる。指示が「前線へのパスコースを切れ」だけなら、できなくはない
15サイドバックと24ボランチの間を通すパス
琉球の15荒木は17田村翔太について中へ。70川谷とゴールの間に走っていたら(追いつくのは無理にしても)もうちょいプレッシャーになった。
70川谷はスピードは一級品。あといくつか、武器が欲しい。
「最後は決めるだけ」はフォワードに使う言葉。もう一度どうぞ。
感想
— acl (@yikc3760) 2025年3月13日
展開は松本山雅戦とほぼ一緒。自陣から繋ぐ+相手の裏を狙うので消耗させて、あとは点を取るだけ。後半はずっと攻めっぱなしでした。最低でもあと3~4点取らないといけません。PKの2つあったし(後半46分、後半54分)
(FC琉球・平川忠亮監督)
攻守に渡って最初は良い入りが出来ていたと思います。イメージ通りのハイプレスと、初得点までは理想通りだったと思います。
但し、得点後に前からのプレスを継続できなかったのと、自分たちでボールを握る時間を保てなかった
(ビルドアップがひどい→ハイプレス)と(ラインが高い→裏狙い)は、これからも毎試合やられます。
掘内の縦パスが効いた。4バック(CBとSBの間)を通して、誰かを走らせる。
最初のは15(SB)と3の間、後のは5と4(SB)の間。ハーフタイム後から増えて、他にもいっぱいやってます。相手は対策をできなかったんだろうか。
アシストは通算3回目。スルーパスは初めて。過去2回のアシスト(24.4.10岩手戦、24.7.7YS横浜戦)も見つかったので紹介します。どっちも裏狙い。
掘内は普段はゲームメイクをしない。攻撃参加は「事前の打ち合わせ通り」ですが、この試合がよかったので次節もパスの起点になるかも。
前半21:48の吉村のクロスが絶品。バックスピンがかかって、前線の田村翔太の足下へ。
戸水の怪我は後半84:18頃。倒れた後、右足首の外側を押さえていた。(故障のリリースがない=手術なし、とすれば)復帰まで6~8週くらい、靱帯の手術をすれば3ヶ月くらい?
琉球の交代すべき選手は分かりやすかった。中盤~前線で動ける選手を先に入れ、CBとSBを70分前後に交代してたら、逃げ切りが狙えた(当時は1-0でリード)。特にCB・SBは序盤から狙われてて、後半すぐから動けなくなってた。こういうのは、後手を踏むと動きにくくなる。
高木三兄弟
FC琉球のFW、高木大輔は「高木三兄弟」の三男。
プロ野球選手の高木豊さん(通算1628試合出場、1716安打。元大洋、日本ハム、)のお子さんが3人ともサッカー選手になり全員世代別日本代表歴、全員J1出場歴も…という話は、少し前の「仰天ニュース」系記事によく登場しました。
検索すると面白い記事がたくさん出てきます。
フィールドチェック(ピッチインスペクション)
早めに来たのでインスペ(フィールドチェック)を見学。試合開始の1時間半くらい前から。どこを見ているのかが分かると、遠くから見ていても面白い。この試合はゴールネットの補修をしてました。
今日の審判団。主審の田邉裕樹は今季からJ3に昇格。これでJリーグは3試合目です。
リンク集
【J3第4節 奈良クラブ vs FC琉球|独自レビュー】
— ICHIZO (@NAKATA_ICHIZO) 2025年3月10日
一昨日のJ3第4節
ホームでのFC琉球戦
4試合連続の先制点を許す苦しい展開から
2試合連続の逆転勝利を掴み取ることができました
試合後のレビューでも述べた通り
前半は昨年から継続する課題が顕著に表れました
自陣からのビルドアップと前進の精度…