奈良クラブを見守る新米サポーターの日記

大阪在住、奈良クラブサポーターの観戦メモ。2019年から応援しています

2-0、完勝。"ボール保持率42%"で試合を支配(2023年第6節/アウェーFC琉球戦)(088)

まとめ

ボール保持率42%。

相手にボールを持たせて、ミスさせて、奪ったところを速攻。試合を支配。

 

相手がビルドアップに失敗してる時間帯にできるだけ点を取って、

戦術・陣形が変わったら、そこから総力戦。

相手の戦術は、対処しやすいプランだったので、疲れた人を順に交代するだけ。

あとは死ぬ気で守る。

 

大人の試合運び。初めて見た。

 

琉球の攻撃陣、怖かった。よく無失点で切り抜けた。

2-1と予想してた「1失点」は、相手の個人技の失点です。

 

試合概要は以下の記事を参照(23.4.9 19:00追記) 

hubokinawa.jp

 

得点シーンの解説

↑クリックすると該当箇所から再生されます

 

相手15に11加藤徹也がプレッシャーをかけて、

相手はバックパスを選択。

パスした時点でボールロストしたのかもしれない(だれに向けてパス?)。

 

ずれたところを19酒井達磨が回収。相手41をかわしてJリーグ初ゴール。

 

バックパスさせた地点は、今日のデュエルポイント。

競り合いに強い11加藤徹也を配置(逆サイドの13都並も、同じタスク)。

19酒井達磨は、前線でボールを拾って1:1で決める役。

 

「相手がミスするよう全員で圧力をかけて、あとはFWの1:1」だ。

 

相手にミスさせる。「相手のミスを」じゃない。

こっちのアクションで、相手に失敗させる。

4伊勢からの縦パスを相手CB・41が拾う。

19酒井達磨がデュエルでボール奪取。10山本宗太朗がナイスパスで

29浅川がゴール。

 

相手41はこの時点でボランチ?

一列上がってるときとCBの位置のときがあって、よく分からない。

 

41が出て、CB・99とSB・2の間に段差ができて、10宗太朗がそこを通した。

無理目のパスだけど、通した10宗太朗はすごいし、

29浅川が打てるところにパスした10宗太朗はすごい。

(29浅川はもちろんすごい。体勢がすごく悪い)

 

ひいき目100%で10宗太朗のアシストがスペシャル。

今日の作戦

守備が最大の攻撃

琉球はボールを繋げない

中盤でプレッシャーをかけて、ボールを取る

それか、無理なパスを出させてボールを拾う

ボールを前に運ばれても、できるだけ悪い形で出させる

 

ディフェンシブサードに入ったら常に大ピンチ。

前線のディフェンス(29浅川、16西田)が頑張って、ピンチの回数を減らす。

ビルドアップがうまく封じられれば、こっちにボールが来ない

ポジトラ(守備→攻撃の局面)

今日はショートカウンターの日。

高い位置でボールを取って、前の1~2人で点を取る

→29浅川・19酒井達磨に、いかにいいボールを出せるか

 

19酒井達磨は前のこり。ボールが来るのをずっと待つ。

ボールがきたら、何でも良いからゴールを決める。

(よく考えたら、無茶な要求だ)

 

攻撃(うしろから組み立てて、セット組んでゆっくり攻撃)は、

この1週間練習してないと思います。

 

13都並優太

右SBでスタメン。

守備(特にデュエル)要員。

中盤でボール持ってるやつと競り合う。1:1だけならうちで一番強い。

都並は、移籍後最高のパフォーマンス。格好よかった。

 

33寺村浩平

ベンチスタート。いつもは右SB

自分でうしろから組み立てる必要がないので、攻撃用の33寺村はリザーブ。

守備を重視して都並を起用。

 

2点リードだったので、最後まで出番はなかった。

 

8堀内颯人

ワンボランチでスタメン。

移籍後で一番「高い位置」でプレー。

ボールの回収と、回収後のパスコース確保。攻撃的守備の要。

 

うしろ重心の組立で「ため」をつくる仕事は必要なかった。

今日もいい仕事をしました。

 

19酒井達磨

CFでスタメン。

ベンチスタートだと読んでた。最初から使う理由はすぐに分かった。

 

FC琉球はビルドアップがとても弱く、ボールを持てない。

CFがプレッシャーをかけなくてもボールを出して、ミスしてくれる。

19達磨は相手CBに向かって歩くだけでいい。これなら1試合持つ。

 

ビルドアップが”弱い”レベルのチームだと、

誰かがスイッチを押して方向を規制しないと、

ボールが動かない。真面目にプレスかけないといけない。最後まで持たない。

 

弱いじゃなくて、とても弱いから、あれで通用した。

 

センターフォワードに必要な能力

「ずっと相手ゴール前にいられる」こと。CFには大事な要素。

今日の19酒井達磨、最大のタスク。

 

ちゃんと走れるし、ちゃんと守備出来る人だけど、

得点の匂いを感じた時だけまじめに動いて、スプリントもする。

とにかくON・OFFの切替がすごい。

 

80分間、高い位置で張ってる。

プレーに関わらないところでずっと立っているのは

精神的にきついと思う(たぶん休んでるだけ)。

 

といっても、残り10分で1ゴール1アシストすればいい。

それに、CFがあの場所にいれば、相手CBが動けなくなる。

 

琉球FWで分からないのは、16阿部、9野田がすぐ下りてくること。

185センチで何でもできるCFは、ずっとボックス内にいたほうが怖い。

フォローは2列目の選手がやってFWは前線にいた方が嫌。

 

FC琉球のメンバー

プレビュー記事で触れていたので、答え合わせ。

 

FC琉球のCBは、99柳と41鍵山のコンビ。

99柳は途中加入で今季初出場、41鍵山はいつもはボランチ。CBで初出場。

(2福村を入れて3バックかもしれない)

 

99柳と23山内と予想してた。

99柳がビルドアップ・ロングフィード要員+守備のリーダー格。たぶん必要。

3森・4牟田が前節ベンチ外(怪我?)なので、残った中で本職CBは23山内だけ。

だから23山内がスタメン。

 

…というのが理由。

 

前々節(3森、4牟田:たぶんレギュラーの2人)、

前節(22上原、23山内)ときて、今節は5人目と6人目(99柳、41鍵山)。

スタメンCBは2人しかいないのに、3試合で6人。

 

「大丈夫か?」と思ったら、大丈夫じゃなかった。

 

FWが44金崎なので、前半15分くらいから/最初から、蹴ってくると思った。

前半は琉球が風上だし。今日は強風。

後半から蹴ってきたけどすでに風下。よく分からない。

 

この日は41鍵山から一人飛ばして斜めのパス。

目先は変わってるけど、パスの目標は同じ選手なので

(両サイドライン際、SB、WHの4人のどれか。サイドが分かれば1~2人に絞れる)

パスに時間がかかる分、プレッシャーをかける準備ができる。

 

予定通りプレッシャーをかけて、予定通り攻撃を切れた。

 

FC琉球、後半からは蹴ってました。ロングボール主体。

強風下、風下から蹴るのは悪手だと思う。やるなら前半。

斜めに中に入れるパターンが続いたけど、

キックの起点がどんどん下がっていき、その後は意図が分からなかった。

(なので後半最後の30分は見直ししてない)

 

FC琉球:41鍵山

41鍵山、DF登録だけど、サイズがなくて(173cm、68kg)俊敏性がそれなり。

ここまでボランチで全試合出場。だけどこの試合は2CBの一角。

青森山田・東洋大って、173㎝のCBが試合に出れるの?

 

タスクは、DF最終ラインからの前パス。

CB2枚にボランチが下りてくるなら、最初から1枚をCBにすればいい。という発想。

ビルドアップの起点にプレッシャーをかけられると潰れるので

プレッシャーをかけられるまえにパスを出す。

 

J3のスピードに慣れてない(前節まで、簡単なボールロスト・突破が目に付いた)のと

ダブルボランチに入れても(ポゼッション自体が)機能してなかったのと、

それ以前に、チームがポゼッション路線を放棄しそうだったので

スタメン落ちすると読んでた。

 

CBに抜擢されてびっくりした。

プレー内容は、本人のコメントと同じ感想。

今日に関しては「できないタスクを与えた」監督の責任です。

 

99柳とのコンビの練習不足。というかCBの練習をしていたか怪しい。

19酒井達磨・29浅川とも技術で得点するタイプだから

急増CB(CBコンビ)ならいける。点を取れる。

 

解決すべき問題はどれか

FC琉球の場合、「配球役が足下でボールを持てない」が一番のネック。

 

そもそもビルドアップって、2FWに対しGK・2CBの3人で数的有利を作り、

相手FW・MFを剥がしながらボールを敵陣に運ぶことじゃなかったっけ。

誰も来なかったら、自分で運べばいい。

 

味方の準備ができてない、相手が引いた状態からスタートするなら

ビルドアップする意味がない。

 

すぐにパスすると、配置を調整する時間がないからパスコースを作れないし

攻撃時間が減るし、休憩時間がなくなし。

それに、うしろがボールを持てないと、キーパーに戻してのやり直しができない。

(能力が高く、シュートまでいってしまうから、初見では分からない)

 

すぐ入れるなら、442速攻の方がパスが通る。

特にFC琉球選手の前線のスキルだと。

 

41鍵山(ボランチ専門)の初期配置をCBにすると、

ゲームメイクする位置が一列下がって守備力が下がる。

パスする距離が長くなるので、行き先がバレるし

ボールを出す先は罠を張ってて、やっぱり前に運べないし、

運が悪いと、パスを途中で取られる。

 

「前パスする人をCBにする」だと

1つの問題を解決してもっと多くの問題が出てくる。

 

最後に

この試合は、ずっとやられてた嫌がらせをそのままやりかえしたら

全部がうまくいった。そんな感じで、嬉しくありません。

 

試合を見直す間(後半62分:FC琉球のFW2枚替えまで)、

「この(見直す)作業に意味があるのか?」とずっと考えていました。

 

FC琉球の選手の質はリーグ屈指です。

対戦した昇格候補(松本山雅、長野、今治)の中でも。

お世辞抜きに、攻められてる時間帯、ずっと感じていました。

 

20森田凛、大丈夫かなあ。

 

(参考)